先月の朝鮮労働党中央委員会第9期第2回総会で、経済分野の重点課題として石炭工業の活性化が掲げられ、全国の炭鉱村を生まれ変わらせる事業の推進が打ち出されたことを受け、住民たちの間で期待感が広がっているという。 北朝鮮において石炭は、発電や産業用エネルギーの供給、冬季の暖房だけでなく、外貨獲得にも活用される重要な資源である。
しかし、その石炭を生産する炭鉱労働者や家族の生活環境は極めて劣悪で、失脚した幹部らの実質的な「流刑の地」になってきた経緯すらある。 デイリーNKの咸鏡南道の消息筋によると、高原郡や水洞郡の炭鉱村も住宅事情は深刻だ。多くの住宅は倒壊の危険があるほど老朽化しており、夏の長雨には屋根から雨水が流れ込み、冬には腐食した壁の隙間から吹き込む冷気に耐えなければならないという。 こうした状況の中で打ち出された党中央の決定は、「やっと人間らしい暮らしができるのか」と受け止められており、炭鉱村の住民たちは「万歳を叫ぶほど」喜び、大きな期待を寄せていると伝えられている。 北朝鮮メディアも、炭鉱労働者とその家族の反応を大々的に報じた。朝鮮労働党機関紙『労働新聞』は先月28日と29日の記事で、「第9期第2回総会の決定を受け、各地の炭鉱労働者とその家族が限りない感謝の涙を流している」「各地の炭田で働く人々は大きな自信と楽観に満ちあふれている」と伝えた。 一方で、一般住民の間では今回の党中央の決定に対し、不安の声が先に上がっているという。国家的な建設事業が打ち出されるたびに、住民には資材や現金の供出に加え、労働動員が課されてきたためだ。 咸鏡南道の消息筋は、「炭鉱村を近代的に改造するという決定が採択されたと聞き、一般住民の間では『今度はいくら出せと言われるのか心配だ』という反応がまず出た」と説明。「現在も平壌市建設や地方建設の名目で各種の社会的負担が相次いでおり、そのような反応になるのも無理はない」と話した。
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