衆院選などで高市首相の陣営が対立候補への中傷動画の作成・配信に関わった疑惑を巡って、10日の衆院法務委員会で質疑が行われた。
焦点は、動画作成者の松井健氏と高市首相の秘書・木下剛志氏の間でやりとりがあったか否か。
10日、改めて木下氏の声かどうかを問われたが、やはり高市首相は「本人に音声を確認させたところ、自分の声に似ているように思うが、内容も含め確信はもてない」と曖昧答弁を展開した。
■ブチ切れから一転、ヤケに神妙に
一方、週刊現代の報道を巡る5日のブチ切れ答弁は軌道修正。週刊現代はこれまで、暗号資産「サナエトークン」を巡って松井、木下両氏がやりとりしていた実態を指摘。高市事務所は回答書で、木下氏が昨年末に松井氏とオンライン会議で接触したことを認めているのに、高市首相は5日時点で「回答書は事実と違うと(木下氏が)申していた」と全否定していたのだ。
さすがに、この点は10日の法務委で「高市事務所の正式回答だった」と訂正。木下氏が勘違いした理由について「深夜に自宅で就寝中の秘書に、私が電話で聞いたから」などと長々と言い訳したが、両氏の面識の有無は明言しなかった。結局、答弁拒否だが、違和感バリバリだったのは高市首相の態度だ。これまでと打って変わって、神妙な面持ち。一体何があったのか。
そのヒントは、8日に永田町で出回った真偽不明の「怪文書」だ。
「今後の報道の行方を先取りして分析せよ」の一文
ただ、一点だけ目を引くのが、共同通信の松井氏へのインタビュー記事(7日付)配信を受けた、官邸周辺の動きを記した一文だ。
警察庁が警視庁に指示を出して〈政治担当のチームを動かしている〉。〈今後の報道の行方、情勢さらにそれらが政権に与える影響を先取りして分析せよ、とのオーダー〉が官邸から出たことを示唆している。
「いわゆる『官邸ポリス』が上げた情報を基に、官邸は総理の答弁対応を練り直したとみられている。『官邸ポリス』は危機管理のため、指示などなくても動く。『野党の指摘を一部受け入れるべき』と耳打ちした結果、総理は答弁を控えめにしたのではないか」(霞が関関係者)
ただ、一方で「総理が人の話を聞くわけがない」という声もある。
「恐らく、中傷動画疑惑が報じられた直後から、10日の法務委で見せたような答弁をするよう、官邸内でコンセンサスがあったはず。ところが、総理がことごとく無視し、自分勝手な答弁を続けたのだろう。初動から全て間違いだった。今さら謙虚な姿勢を見せても、挽回できないでしょう」(官邸事情通)
今後も追及され、高市首相はまたぞろキレてしまいかねない。
◇ ◇ ◇
政界で出回る怪文書騒動については過去にも色々と…。





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