番組のコンセプトは早くも置き去りにされようとしているのか。NHKからフリーになった和久田麻由子アナウンサー(37)をキャスターに据え、春の改編期の目玉として始まった「news LOG」(日本テレビ系)。

記者の取材記録である「LOG」をたどりながら、真相に近づくという命題を掲げていたが、6月13日の放送では構成が一変した。


「視聴率が主に3%台と低迷しているからでしょうね。今までは冒頭に85歳のマイクロバス運転手の事故など社会的なニュースを持ってきていたし、記者の取材ぶりを前面に押し出していた。しかし、13日は最初にサッカーW杯の現地にいる山本紘之アナとつなぎ、スタジオの森圭介アナ、和久田アナとトーク。その後、日本代表の長友佑都の独占インタビューを流しました。確かにW杯がその週の大きなトピックですし、番組冒頭は明るく入ったほうがいい。山本アナが長友の大学サッカー部の後輩だからこそ実現した企画ですし、それ自体は良かったのですが……」(テレビ局関係者=以下同)


 妻・平愛梨(41)へのインタビューを含め、長友の特集は20分近く続いた。その後も、日本代表のアウェー用ユニホームの好調な売れ行き、「W杯に興味あるか」という街頭インタビューをオンエア。W杯関連のニュースを36分まで続けた。


■6日放送の番組で追及した高市首相の中傷動画疑惑を13日はスルー


「サッカーの後は、中村玉緒さん、ガッツ石松さんの死去のニュースを報じていました。番組の半分以上をスポーツや芸能ニュースに使い、完全にワイドショーと化しているように見えてしまった」


 CMが明けると、男子高校生に暴行を加えた高校生の少女ら5人が逮捕されたニュースを取り上げた。少女らが「妹の足を触った」などと言いがかりをつけて男子高校生を呼び出し、示談金の名目で現金を要求した疑いのある事件だ。

その額はチャットGPTに相談して決めたという。


「番組はこの真相に迫るのではなく、街頭で若者にチャットGPTをどう使っているかと聞いたVTRを流しただけ。これは巨人・阿部慎之助監督の逮捕を特集した際にも使った手であり、他の番組でも散々取り上げられている。オリジナリティーを出そうという意気込みが感じられない。手っ取り早い街頭インタビューで、『取材してます感』を出しているように見えてしまいます」


 この後、天気予報を伝えて「news LOG」は終了。高市早苗首相の中傷動画疑惑など肝心なニュースは一切、取り上げなかった。


「報道番組に革命を起こした『ニュースステーション』を立ち上げ、司会を務めた久米宏さんは『いかにニュースに興味を持ってもらうかに腐心した』と話していました。硬いニュースばかり放送しても、視聴者は興味を持ってくれない。だから、スポーツコーナーを盛り上げたり、芸能人をゲストに呼んだりしていたようです。エンタメを積極的に扱って番組の視聴率を上げながら、政治や国際情勢など重要なニュースを伝える。スポーツや芸能はあくまで『重要な国内外のニュースを見てもらうための前振り』なのです。しかし、13日の『news LOG』はエンタメに終始して、重要なニュースを取り上げなかった」


 6日の放送では高市首相の中傷動画疑惑を放送し、スタジオでも首相に厳しい言葉が投げかけられていた。


「あの日、『情報7daysニュースキャスター』も同じ話題を流しましたが、VTRは短く、スタジオでの言及はなかった。『news LOG』は硬派な報道番組として力を入れてきたなと思ったのですが……13日の放送では完全スルーでした」


 視聴率の上がらない状況で試行錯誤を続け、W杯の話題に重きを置いたのも当然だろう。いかに"報道番組の矜持"を忘れずバランスを取っていくかも新たな課題となりそうだ。
  
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 せっかく番組の方向性が軌道修正ができそうだったのに、また振り出しに戻ってしまった印象も。関連記事【もっと読む】『視聴率の取れない枠にハマった和久田麻由子アナの不運 与えられているのは「誰でもできる役割」のみ』などもあわせて読みたい。


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