【芸能界クロスロード】


 サッカー北中米W杯に沸く日本列島をさらに熱くしている日本テレビ・スペシャルアンバサダーの本田圭佑(40)。日本代表時代からの「我が道をゆく」スタイルは解説者になっても変わらない。


 第1戦に続き第2戦でも解説を務めたテレビ中継で次々に飛び出す本田の話に視聴者は画面を目で追いながら「聞き逃すまい」と神経を集中させるほど。


 後輩の選手を“──さん”付けで呼ぶのも「リスペクトしている」と新鮮に聞こえる。解説も随所に「なるほど」とうならせる説得力。関西弁の独特の言い回しは「本田節」と呼ばれ、絶賛の声がネットにあふれる。


 第1戦のオランダの選手を「11番めっちゃウザい」と声を張り上げ、第2戦のチュニジア戦では優勢を続ける日本に「イケイケどんどん」と鼓舞した。本田は解説者でありながら「審判ちゃんと見とけ」「なんでファウルじゃないの」とファン目線で絶叫とともに怒りをぶつける。これがサポーターの気持ちを代弁して共感を持たれている。


「中継権を持つNHKと日テレは本田解説に手ごたえを感じている。日本の快進撃が続けば本田語録が増える。今年の流行語大賞にノミネートされるほどのインパクトがあります」(テレビ関係者)


 従来のサッカー解説者がかすむほど本田の存在感は、今後のスポーツ番組に少なからず影響を与える。


 特に今の野球中継に欠けているのが本田のような型破りな解説者。かつての野村克也のように名前で「野球を見たい」と思わせる名解説者はいるだろうか?


「野球人気低迷の一因が視聴者をうならせるような解説者がいないこと」だとテレビ関係者は言う。


 最近は地上波からBSが主体だが、地上波放送では、いまだにアイドルを起用しているのが現状。タレントに頼るより新たな解説者の発掘が急務だろう。


 スポーツに限らず情報番組でも解説者の役割は大きい。朝の情報番組「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系)でコメンテーターを務める玉川徹。全てのジャンルでの的確な解説が持ち味。


 時に暴走してネットが炎上することもあるが萎縮することなく玉川節は今も健在。騒がれることで関心は高まり、高視聴率の立役者になっている。


 平日午後の「とれたてっ!」(フジテレビ系)などでコメンテーターを務める橋下徹も大阪府知事経験と、現役弁護士としての見識でニュースを斬り、今や情報番組の第一人者である。


 本田・玉川・橋下には共通点がある。番組の構成上、コメンテーターは予定調和になりがちだが、生放送で3人には通用しない。自身の見解を話す“熱”のある表情に視聴者も「説得力がある」と納得する。


 半面、「自己主張が強過ぎる」と嫌う人もいるが、敵味方はっきりしているほうがネットは大きく取り上げ番組の反響につながる。

事実、W杯が始まって以来、本田の解説がネットを独占している。


 放送権のない他局は悔しい思いをしながら、本田に対する関心を高めている。にわかに起きた本田フィーバーに影を薄くしているのが、日テレのスペシャルナビゲーターを務める俳優の竹内涼真井桁弘恵。現地リポートまでしているが影は薄い。話題沸騰の本田の今後も気になる。


 テレビ関係者は「タレント活動はしないだろうが、確実に視聴率を取れる男。サッカーなどの特番のゲストで争奪戦になるのでは」という。


 代表時代からの「俺様流」は解説でも変わらず。本田劇場は続く。


(ジャーナリスト・二田一比古)


編集部おすすめ