6月29日に最終回を迎えたドラマ「銀河の一票」(フジテレビ系)。黒木華と野呂佳代の好演が話題だったが、密かに注目を集めていた俳優がAI企業社長・風間藍生を演じる梶裕貴(40)だ。
近年は朝ドラ「あんぱん」(NHK)にも出演していた津田健次郎(55)や2027年の大河ドラマ「逆賊の幕臣」(NHK)出演も決定している宮野真守(43)など、声優のドラマ出演が目立つ。抜擢される理由はどこにあるのか。
■声優・梶裕貴と“風間藍生”の共通点
梶裕貴は2004年に声優デビューし、2026年で22周年を迎えた人気声優。数々の作品で主人公やメインキャラクターを演じてきた。代表作は『僕のヒーローアカデミア』轟焦凍、『七つの大罪』メリオダスなど多岐にわたるが、なかでも評価を決定づけたのは2013年から23年まで演じた『進撃の巨人』だという。
「時に狂気すら感じさせるほどエネルギッシュに表現した演技は、アニメファンのみならず一般層にも鮮烈な印象を与えました。13年、14年には声優アワード主演男優賞を2年連続で受賞しています」(アニメ誌ライター、以下同)
演技力だけでなく、役への向き合い方や仕事への真摯な姿勢も評価されているという。
「2026年には独立し、代表取締役に就任。近年は自身の会社でAIによる声優の声の無断生成・無断使用に明確に反対する姿勢を示す一方、自らプロデュースする音声合成ソフトプロジェクト『そよぎフラクタル』を企画運営しています。テクノロジーとの向き合い方も含め、新しい時代の声優のあり方を模索する姿勢が注目されています」
ドラマ内で演じたAI会社社長という役柄との共通点が感じられる。
「津田さんや宮野さんの影響で、声優を出せば話題になるという認識がドラマ業界に生まれているのかもしれません。
ドラマで「浮いてしまう」声優の演技も
戸田恵子(68)や金田朋子(53)など、以前から声優が表舞台に立つケースは見られた。一時期、より多くの声優がドラマや映画に抜擢されるようになったのは「鬼滅の刃」ブームがきっかけだという。しかし、現在は津田や宮野など限られた声優のみの印象だ。
「宮野さんも津田さんも、もともと声優としてキャリアをスタートしたわけではなく、演劇出身という共通点があります。宮野さんは劇団ひまわり出身で子役時代から舞台に立っていましたし、津田さんも大学卒業後に劇団に所属し、舞台で活動していました。歌手出身で劇団を経て声優になった戸田恵子さんも同様の例といえるでしょう」
アニメのみの経験しかない声優は、実写では浮いてしまうケースがあるのだという。
「声に特徴があり、特定の役のイメージが定着している人ほど、実写出演の際にある種のノイズになりやすい面はあると思います。また、アニメは限られた絵の表現を声で肉付けする必要があるため、声優にはやや誇張気味の演技が求められる傾向がある。逆に実写俳優がアニメで棒読みと評されがちなのは、その裏返しともいえます」
アニメと実写、両方で自然に演技ができる役者は貴重だということだ。一方、梶には俳優としてのキャリアは少ない。「銀河の一票」出演にはどう感じたか。
「これまで梶さんが担当した役とは趣が異なりますが、特に違和感なく演じていたように感じます。
声優の実写進出は、もはや一過性のブームではないようだ。梶は津田健次郎に続くか。
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