甲子園のスターとして名を馳せ、プロ野球界では中日ドラゴンズで活躍。引退後はタレント、俳優、司会者などでマルチな才能を発揮した板東英二さん(享年86)の死去が発表されてから1週間が経つ。

今も、故人を偲ぶ声は絶えない。


テレビ黄金時代に『世界・ふしぎ発見!』(TBS系)など人気番組に出演していただけに、視聴者にも思い出深い人なのでしょう。毀誉褒貶も激しかったけど、類いまれなしゃべりの才能があったことは間違いありません。ボケもツッコミもできて、エピソードトークもたくさん持っている。一流芸人と同じ能力を持っていました」(テレビ局関係者)


 板東さんの代表作の1つに、「マジカル頭脳パワー!!」(日本テレビ系)がある。1990年に始まった同番組は「マジカルバナナ」などのクイズを流行させ、96年には最高視聴率31.6%を獲得した。だが、この番組で板東は司会進行に徹するのみで、得意のトークはほとんど披露していなかった。なぜか。


「プロデューサーの五味一男氏の方針です。従来のクイズ番組はまず司会者が挨拶し、回答者を紹介。クイズの回答後、司会者が感想を述べるというパターンが主流でした。しかし、『マジカル』はある時期から、それらを全てカットした。

五味氏が毎分の視聴率を分析した結果、数字を取れないと判断したからです。当然、出演者もスタッフも違和感を持ちましたが、彼は他にも『投稿!特ホウ王国』や『新装開店!SHOWbyショーバイ2』というゴールデンタイムの番組をヒットさせており、『マジカル』も彼のやり方で当たった。だから、周りも従った」(同前)


■放送で使われないと知りながらトークを炸裂


 オンエア上、板東は台本通りに進行しているだけのように見えた。だが、スタジオではいつものようなトークを繰り返していたという。


「放送では使われないと分かっているけど、ただ味気なくクイズを続けるだけだと回答者も飽きてくるし、観覧客も疲れてくる。その雰囲気を和らげるために、しゃべっていた。収録中、五味氏はクイズを途中で止めて、板東さんや出演者にダメ出しをする時もありました。それでも、当時50代の板東さんは指示通りにやっていた。だから、若手の出演者たちも弱音を吐けなかった」(同前)


 板東は番組終了から10年以上経った70歳の頃、複雑な心境を明かしている。


《いちばんの恩人は五味さんですけど、いちばん一緒に仕事をしたくないのも五味さんですね(笑い)。もう1回やってみたい、あれぐらいしごかれたいと思うけど、この歳ではもういいですね、嫌だという人の代表やね》(「週刊女性」2011年11月22日号)


 板東さんの我慢なくして「マジカル頭脳パワー!!」の高視聴率はなかったようだ。


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「行方不明」との報道が出ていたのは、いったい何だったのだろうか? 関連記事【もっと読む】板東英二さんのミステリアスな最期に驚きの声も…23年の行方不明報道と「公式サイト」での死去報告…では、本人死去の報告の出方のミステリアスさについて伝えている。


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