8月12日よりディズニープラス初のオリジナルバラエティー番組「THE ONE SHOT」(ザ・ワンショット)の配信が開始した。企画・プロデュースを手掛けるのは千鳥・大悟。
各作品の尺は20分程度。1対1で対戦し、勝利した4名がファイナルステージに進出する。審査は、対戦者以外の6名と大悟による7名の投票制。敗れた挑戦者の中からもう1名が勝ち上がり、特別審査員のオダギリジョーを交えた審査で最終決戦を行う。ここで勝利した者が、「GOLDEN ONE SHOT」の称号を獲得できる。
挑戦者は、ネプチューン・堀内健、ロバート・秋山竜次、ピース・又吉直樹、ジャルジャル・後藤淳平、かまいたち・山内健司、天竺川原、シソンヌ・じろう、ランジャタイ・国崎和也。現時点(8月18日)で第2試合まで配信されているが、4作品を観てまず驚かされたのは、いずれも映像作品としてのクオリティーが高いことだ。
特にジャルジャル・後藤は、医療ドラマという重厚な世界の中で“ある意味、贅沢なONE SHOT”を見せている。シソンヌ・じろうの作品も、“泣き止んだときの快感”を忘れられず看護師になったという興味深い主人公に見入ってしまった。
ストーリーやキャラクターを作り込むほど、たったひとつのボケがその世界観を壊しかねない。そこに「THE ONE SHOT」の面白さと難しさがある。
■第一線で培ってきた“芸人を見る目”とバランス感覚
番組で大悟が見せるのは、単なる審査員の顔ではない。作品を観て、言葉を添え、芸人の面白さを別の角度から引き出す。そこには、長年テレビの第一線で培ってきた千鳥の“芸人を見る目”が表れている。
上映後、大悟はロバート・秋山の作品なら「そりゃそうやろONE SHOT」、かまいたち・山内の作品なら「わしタモさんじゃないよONE SHOT」といった具合にキャッチフレーズをつける。これだけでも番組から千鳥の味わいが漂ってくる。
また、ふたりは出演者を光らせる職人でもある。大悟は「大悟の芸人領収書」(日本テレビ系)、ノブは「金曜ミステリークラブ!!!」(同系)でMCを務め、今年から豪華ゲストを招いたコンビの冠特番「トーキング千鳥!」(TBS系)が放送されている。経験値の高さと交友関係の広さを買われてのポジションだろう。
面白さを追求しながら、テレビで求められる役割に応え、出演者や仲間も生かす。千鳥は、ダウンタウンら先輩芸人が築いてきたバラエティーの系譜を受け継ぐ数少ないコンビだ。今年は単独ライブ「大漫才2026」も成功させ、芸人としての軸にもブレがない。そのバランス感覚こそ、今の千鳥の強さではないだろうか。
(鈴木旭/お笑い研究家)

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