「女性がどのような生活をしているのか、室内をのぞき見たいという興味本位の衝動が抑えられなかった」


 消防士長は動機についてこう説明したという。


 同じ集合住宅に住む女性宅の玄関ポストからスマホで室内を盗撮したとして、大阪府堺市は市消防局「堺消防署」に所属する消防士長(31)を7日付で懲戒免職処分とした。


 今年5月27日午前11時ごろ、消防士長は以前にも盗撮をした女性宅の玄関先に立った。ポストの隙間からスマホを差し入れ、手に持ったまま室内の様子を約2分間、動画撮影した。


「部屋にはさえぎるものがなく、角度によっては玄関口から直接内部が見える構造になっていました。本人が同じタイプの部屋に住んでいたので、そこから室内が見えることは確認していた。女性がその部屋に住んでいることも知っていました」(市消防局人事課担当者)


 盗撮を終え、部屋に戻った消防士長はしばらくして辺りが騒がしくなっていることに気づき、ふと外を見ると、警察官がいた。「バレたのではないか」と不安になり、非番だったその日は家に閉じこもっていた。翌朝8時20分ごろ、「現場に指紋が残っているかもしれない」と居ても立ってもいられなくなり、指紋を拭き取るために再び女性の部屋に向かった。途中で捜査中の警察官とエントランスで出くわし、呼び止められた。その場で職務質問を受け、犯行を認め、性的姿態等撮影未遂容疑で逮捕された。


 消防士長は今年1月にも同様の手口で女性宅の室内を盗撮したが、その時も肝心の女性の姿は写っておらず、スマホに残されていたのは「室内の様子」のみ。いずれも「盗撮未遂」に終わった。


 その後の調べで今年4月ごろ、同じ集合住宅に住む別の女性の室内を撮影した動画2本が見つかった。

そのうちの1本に女性の性的な姿が写っていたため、6月、性的姿態等撮影の疑いで書類送検された。いずれの事件も被害女性と示談が成立し、大阪地検堺支部は7月、不起訴処分(起訴猶予)とした。


「撮影場所が被害者の自宅内という極めて私的な空間であり、複数回にわたって撮影していた。さらに自身の関与や発覚を免れるため、指紋を拭き取ろうとするなど、悪質だと判断し、総合的に勘案して免職処分としました」(前出の担当者)


 4回のうち3回は「空振り」という結果に終わり、示談金の支払いが生じ、職まで失うハメになった。今ごろ「アホなことをした」とアタマを抱え、後悔しているに違いない。


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