日曜劇場「VIVANT」(TBS系)で堺雅人(52)が話す中国語が、現地SNSで“完璧”と絶賛されていることが話題になった。


 一方で、日本のSNSを見てもほかの出演者の中国語に関しては《中国語が分かる人だと滑稽に見えちゃう》《阿部寛の中国語が酷すぎる》《下っ手くそで冷める》と批判的な声が大多数だ。

その批判を受けてか18話からは一部日本語吹き替え策が講じられ、さらなる批判を浴びている。


 これまでにもドラマ内で中国語を披露し、称賛された俳優と落胆された俳優が存在する。長年中国で暮らし、現在は日本で活動する翻訳家に話を聞いた。


■堺雅人の中国語に絶賛…は本当か?


 まず大前提として、「中国人が『中国語うまいね』と言うのは、お世辞が大半だと思った方がいい」と話す。「日本のドラマを追っている時点で、親日派だったり俳優のファンだったりする。そのため、評価が甘めになっている可能性もある」ということだ。


「中国語には“四声”という声調があり、それが重要になる。ですが、四声だけでなく発音や抑揚を意識することも大事になります。実は堺さんも四声を意識しすぎて不自然な印象があるため、もっと流れるような抑揚を意識するとより聞き取りやすくなると思います」(翻訳家、以下同)


 とはいえ、堺の中国語演技には称賛すべき点もあるという。


「これは私見ですが…堺さんが演じるリュウ・ミンシュエンには、香港映画『覇王別姫』でレスリー・チャンが演じた女方の面影が重なる。そういう細やかな点が、中国フリークも見惚れるすごいところです」


 そんな中国界隈が本当に「中国語がうまい」と感じた芸能人は誰か。まず名前が挙がったのが、大河ドラマ「光る君へ」(NHK)で中国語を披露した松下洸平(39)だ。



上川隆也松田龍平らの中国語に分かれる評価

「松下さんは四声だけにとらわれず、中国語の抑揚まで完コピされていました。発声が明瞭で音の高低まで追えている。音楽活動もされているということで、耳がいいのかもしれません」


 同じく、かつてNHKで放送された日中共同制作ドラマ主演俳優の名前も挙がる。


「上川隆也さん(61)は『大地の子』での中国語が高く称賛されています。上川さんは中国語をあまり理解しないまま、完全に耳で覚えていたと聞いたことがあります。それでもあのクオリティーで仕上げられるのは、大河ドラマと同様にしっかりとした練習時間があったためでは」


 ただし、同局の「東京サラダボウル」(NHK)の松田龍平(43)については評価が分かれる。


「残念ながら、抑揚がなく棒読みに聞こえてしまいました。本場の中国語は小声でもちゃんと抑揚があるもので、そこまでできているかどうかが分岐点になります」


 民放ドラマでは「パリピ孔明」(フジテレビ系)で劉備役を演じたディーン・フジオカ(46)も好評だ。さらに同作については、語学の扱い方で感心した点があるという。


「孔明役・向井理さん(44)の中国語を吹き替えにしていましたが、あれは潔くて良かった。無理して下手な中国語を聞かされるより、はるかに作品の質を保てます。中国語は発音ひとつで意味が変わる言語。

多言語を扱う作品こそ、そういった判断も必要ではないでしょうか」


 今回の「VIVANT」でも声優による吹き替えがあったものの、"同時通訳機を通して聞こえる日本語"という設定が不評だ。視聴者がより違和感なく見られる方法を模索してほしい。


  ◇  ◇  ◇


 中国語だけではない。堺の演技の注目は?●関連記事【こちらも読む】「VIVANT」堺雅人“3役”劇場開幕!「私に嘘はつかないでぇ」強烈キャラで“中だるみ”ムード一掃の予感…もあわせてご覧読みたい。


編集部おすすめ