韓国の半導体大手企業には、社内SNSが存在する。匿名で役職を問わず書き込める仕組みだ。
匿名ゆえに、上司クラスの指示や若手社員の視点が交錯し、社内改善のヒントや新発見につながる利点もある。

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 あるキャリア20年の主席級社員が、会社の現状分析と発展に向けた長文提言を投稿した。すると、昔の明石家さんまとジミーちゃんの掛け合いのように「お前、がんばれ」「お前もな」といった応酬が起きた。中には「泣き言を言うなら退職しろ」との辛辣なコメントもあった。

 このSNSは匿名が前提だが、ネット社会には「晒してあげる」隊とも呼べる存在が必ずいる。主席級社員は内容から特定されそうな雰囲気があり、周囲にはコバンザメのような支持者も多い。単なる「お前もな」で済ませられなかったのだろう。

 過去の投稿履歴が追跡され、バス路線申請の要望文など些細な書き込みから身元が判明。今年入社したばかりの新入社員だった。ネット警察は社内メッセンジャーIDや電話番号、学歴、修士論文のタイトル、個人SNS、大学研究室での活動まで暴露し、拡散した。

 この新入社員はまだ研修中で実務経験もない。最初の「仕事」は実名での謝罪文だった。

彼の意図は、ベテランが泣き言を言うなら新入社員の未来がない、だからしっかりしてほしい――そんな思いだったのかもしれない。希望を持って入社した以上、否定するなら去ってほしいという心情も透ける。

 匿名だからといって何を書いても許されるわけではない。しかし、社内という小さな社会で「匿名」を約束したSNSの信頼が守られなかった。まるで北朝鮮の隣家どころか家族までスパイのように監視する血が流れているかのようだ。
【編集:fa】
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