微笑みの国タイで、重症度の高い食中毒事件が発生した。搬送された人々は吐き気や嘔吐、下痢やめまい、呼吸困難など激しい症状を訴えた。
中には尿が濃い黄色になる異常症状を示した患者もいた。だが、これは単なる食中毒ではなく、薬物中毒事件だった。

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 事件が起きたのは、母親と息子が営む小さな飲食店。タイはまだ裕福な国とは言えず(貧富の差は拡大・田舎では超貧困層も少なくない)、材料を市場で調達する余裕はなかった。息子は酔った勢いでゴミ山を物色し、「薄い黄色い粉」を発見した。汚れたパッケージに入った年代物の粉を、母親が味見したところ塩辛い味がしたため「塩だと思った」と語った。

 しかし後に判明したのは、その粉が純度99.2%の亜硝酸塩だったことだ。通常の食中毒治療では効果がない。亜硝酸塩は肥料や保存料、発色料として広く使われるが、食品そのものではない。WHOが定める成人の一日摂取許容量はわずか4ミリグラム。スープ一さじでもそれを超える危険な量となる。

 親子はこの粉を麺料理の調味料として使用した。
黄色い見た目からターメリックの代用と考えた可能性がある。被害者となった客は麺料理を3杯以上食べており、致死量を超えていた。食中毒症状だけで済んだのはむしろ奇跡と言える。

 搬送された人々の国籍や居住地は公表されていない。だが、旅行者にとって「知らない国の初めての店」で「勘で怪しいと感じる店」は避けるべきだ。命を守るか、節約を優先するか。おそらくこの親子から賠償を得ることは難しいだろう。
【編集:fa】
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