非常に強い台風9号「バビ」が2026年7月11日深夜から12日未明にかけて中国東部の浙江省に上陸し、周辺地域に甚大な被害をもたらしている。

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 国営新華社通信(Xinhua)など現地メディアの報道によると、同省内だけで約220万人、隣接する直轄市の上海市でも約29万人が避難を余儀なくされ、避難者の総数は東部沿岸地域だけで249万人以上に達した。
上陸に伴う猛烈な暴風雨により、空の便は上海の浦東国際空港と虹橋国際空港を中心に計650便以上が欠航となり、日本と中国を結ぶビジネスの往来やサプライチェーンの要である航空物流に深刻な影響が出ている。

 中国の有力経済メディアである第一財経(China Business News)は、今回の台風が製造業や国際物流の拠点が集積する長江デルタ地域を直撃したことで、経済活動への打撃が避けられない見通しだと伝えた。特に上海の2大空港における大規模な欠航措置により、電子部品や精密機械といった日中間で頻繁に取引される高付加価値貨物の輸送ラインが一時的に遮断された状態となっている。現地の日系企業関係者からは、週明け以降の工場稼働や部品調達の遅れを懸念する声が上がっている。

 また、中国中央テレビ(CCTV)の報道によると、浙江省の沿岸部では12日朝にかけて最大風速が毎秒40メートルを超える猛烈な風が吹き荒れ、一部の観測点では総降水量が数百ミリメートルに達する記録的な大雨となった。これにより、河川の氾濫や土砂崩れ、都市部での大規模な冠水被害が相次いで報告されている。当局は最高レベルの警戒態勢を敷き、住民の安全確保とインフラの早期復旧を最優先に進めているが、浸水した道路の片付けや停電の解消には数日以上を要する見込みだ。

 気象当局は、台風バビが今後は勢力を弱めながら北上し、内陸部や北東方面へ進むと予想している。しかし、大雨をもたらす雨雲の範囲が非常に広いため、周辺の省や市に対しても引き続き厳重な警戒を呼びかけている。日系企業の製造拠点が多い華東地域一帯での物流網の混乱は、日本国内の生産ラインにも波及する恐れがあり、企業各社は現地からの情報収集と代替輸送ルートの確保など対応に追われそうだ。
【編集:AF】
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