夏の夜、寝苦しくて「扇風機をつけたまま朝を迎えてしまった…」という経験がある人も多いのではないでしょうか。

そんな中、「扇風機をつけたまま寝ると身体に悪い」という話を聞いたことはありませんか。

なんとなく耳にしたことはあっても、実際にどんな影響があるのか、よく知らないまま過ごしている人もいるかもしれません。

そこで本記事では、半蔵門渡海消化器・内視鏡クリニックで院長をしている渡海義隆先生に、その真相を解説してもらいました。

扇風機をつけたまま寝ると身体に悪いって本当?

――扇風機をつけたまま寝ることで、身体に悪影響はあるのでしょうか。

扇風機をつけたまま眠ること自体で、命に関わるような重大な健康被害が起こるとは考えにくいです。

ただし、扇風機の使い方によっては、体調不良につながることがあります。特に注意したいのは、風を長時間、身体に直接当て続けることです。

『扇風機をつけたまま寝ると身体に悪い』は本当? 医師に聞いた「注意したい使い方」
エアコンと扇風機の写真

※写真はイメージ

――扇風機の風を身体に直接当て続けると、どんな不調が起こりますか。

風を長時間、直接身体に当て続けることで、以下のような不調につながることがあります。

・ノドや皮膚の乾燥。

・冷えやだるさ。

・筋肉のこわばり。

・腹部の冷えによる腹痛、下痢。

「朝起きたらノドが痛い」「なんとなく身体がだるい」という経験がある人は、もしかすると扇風機の風が原因だったかもしれません

風が身体に直接当たり続けることで、気づかないうちに身体が冷えすぎてしまっている場合があるのです。

――何か対策はありますか。

眠る時は、風が身体に直接当たり続けないよう、扇風機の向きを壁や天井に向けたり、首振り機能を活用したりする工夫をしてみるといいでしょう。

タイマー機能を使って、眠りについた後は自動で止まるように設定しておくのもおすすめです。

――ほかに気をつけるべき点はありますか。

室温が高い環境では、扇風機だけに頼ることは避けましょう

扇風機の風を受けていると、体感的には涼しく感じるものですが、エアコンのように室温そのものを下げるものではありません。

そのため、室温が高い環境では、身体の熱が十分に逃げず、熱中症予防として不十分な場合があります

アメリカの疾病管理予防センター(CDC)も、室内温度が約32℃を超える環境では、扇風機の使用が体温上昇につながる可能性を指摘しています。

真夏の夜や熱帯夜には、「扇風機をつけているから大丈夫」と考えず、必要に応じてエアコンを併用し、室温を適切に管理することが大切です。

熱中症対策には、扇風機とエアコンをうまく組み合わせよう

『扇風機をつけたまま寝ると身体に悪い』は本当? 医師に聞いた「注意したい使い方」
サーキュレーターとエアコンの写真

※写真はイメージ

扇風機そのものが悪いわけではなく、大切なのは室温の管理と風の当て方の2つです。

首振り機能やタイマーを活用して風が身体に当たり続けないようにしながら、真夏の寝苦しい夜はエアコンと組み合わせて室温を下げることがポイント。

ちょっとした工夫で、夏の夜の睡眠がぐっと快適になるかもしれませんね。

『扇風機をつけたまま寝ると身体に悪い』は本当? 医師に聞いた「注意したい使い方」
渡海 義隆さんの顔写真
取材協力 渡海 義隆

半蔵門 渡海消化器・内視鏡クリニック院長(消化器内科専門医)日本内科学会 認定内科医 / 日本消化器病学会 専門医 日本消化器内視鏡学会 専門医・指導医・評議員
半蔵門 渡海消化器・内視鏡クリニック

[文・取材/LUIS FIELD 構成/grape編集部]

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