受賞したのは「台湾漫遊録」(邦題:台湾漫遊鉄道のふたり)の英訳版「Taiwan Travelogue」(金翎さん訳)。台湾の作品として初の快挙となった。
楊さんは、全ての台湾文学を代表できる本などなく、台湾は一つの作品で描かれる姿に限定されるものでもないと強調。自身の次作以上に、多くの台湾発の創作が世界に知られることを望んでいるとした。
19日に行われた授賞式では台湾文学が歩んできた歴史に触れ「台湾人はどのような未来を望むのか、どのような国家を望むのかを、私たちは100年間にわたって問い続けてきた」と語った楊さん。インタビューでは「台湾人」という言葉の定義が定まる日は訪れず、今後も流動的に「最大公約数」が形作られていくだろうと語った。
その上で、自身が考える「台湾人」は血縁や民族、信仰などに基づくものではなく、台湾という土地の上で共に生活している人々のことだとし、「共に暮らし、どのような未来を歩むかを共に決める」ことも条件だと言及。一方で、この「共に」という共通認識が欠け、運命共同体としての覚悟もなければ、台湾人と呼ばれるのは難しいとの考えを示した。
また「共通の経験」も重要で、それには政治的な事件やスポーツの試合、そして台湾文学が国際ブッカー賞を受賞したことも含められると述べた。台湾人の受賞をうれしく思う人も、そう思わない人もいるだろうとした上で、これらはいずれも台湾人が次の一歩を踏み出す前の共通の経験、記憶になるのだと話した。
(陳韻聿/編集:田中宏樹)








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