3,700kmの平和の祈りの旅を終えた犬のアロカ、生まれ故郷のインドを訪問
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 インドの路上で僧侶たちと出会い、アメリカ横断の平和巡礼を歩き切り、「平和の犬」として知られるようになった、元野良犬の「アロカ」。

 2026年2月にワシントンD.C.へ到着した後も、アロカの旅は続いていた。

春から初夏にかけてスリランカ、タイ、ネパール、そしてインドを訪れたのだ。

 特に、生まれ故郷であるインドへ戻ったアロカは、穏やかな「平和の大使」として、人々に歓迎をもって迎えられた。

 その姿は「慈悲を持ち、平和を選び、希望を失わなければ人生は大きく変わり得る」ことを、身をもって私たちに教えてくれたのである。

アメリカ横断の巡礼の後はスリランカへ

 テキサス州フォートワースからアメリカの首都ワシントンD.C.まで。「ウォーク・フォー・ピース(Walk for Peace)」と呼ばれる平和の巡礼で、3,700kmの道のりを歩き切ったアロカは、その後も歩みを止めなかった。

 アメリカでの行程を終えた後、アロカは4月21日から28日にかけて行われたスリランカでの平和巡礼に参加し、再び僧侶たちとともに各地を歩いた。

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 ただし、スリランカは気温と湿度が非常に高く、アロカの健康面が心配されたため、すべての行程を歩き切ることはしなかったようだ。

旅の間、愛するアロカは、たくさんの愛情と思いやりを受けています。熱帯の暑さの中でも健康で元気に過ごせるよう、アロカは高僧たちと1日に数回の短い行程だけを歩くようにしています。

それ以外の時間、アロカは行列に付き添う大型のサポートバスの中で、快適に休んでいます

 それでもスリランカの人々は、一目アロカを見ようと集まってきた。沿道には多くの人が列をなして、アロカにカメラを向ける。

バスが地域を通るたびに起こる光景を見ると、本当に心温まります。多くの人々がアロカを知っていて、彼を見るだけで顔を輝かせ、喜びの笑顔を見せてくれます。



歩いていないときも、アロカは出会ったすべての人々に、明るさと喜びを届け続けているのです

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いったんアメリカに帰国してお釈迦様の生誕を祝う

 スリランカ巡礼を終えた後、一行はいったん拠点とするフオン・ダオ・ヴィパッサナー・バーヴァナ寺院に戻り、5月2日から10日まで開催された「ウェーサーカ祭」に参加した。

 この行事は釈迦の誕生・成道(悟りを得ること)・入滅を記念するもので、仏教徒にとっては大きなお祭りである。

 日本では4月8日の灌仏会、あるいは花祭りが釈迦の誕生を祝う行事として知られているが、成道会・涅槃会をいっしょに行うことはない。

 だがタイやスリランカなど、いわゆる南伝仏教(上座部仏教)が伝わった地域では、この3つは同じ日に記念される、最も重要な行事となっているのだ。

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その後再び空路でタイのバンコクへ向かう

 その後もアロカにとって、忙しい巡礼の日々は続いた。6月2日、今度はアロカはタイへ渡った。

 アロカの公式SNSには、バンコクでも多くの善男善女から大歓迎を受けるアロカの様子が投稿されている。

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バンコクにはたくさんの愛が溢れています。多くの人々から愛されているアロカの姿を見るのは、本当に心温まることです。

バンコクで行われた托鉢の儀式では、高僧たちと並んで歩き、集まった人々にたくさんの笑顔と純粋な喜びを届けてくれました。

アロカはまさに、4本の足を持つ平和と幸せの大使なのです!

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さらに生まれ故郷のインドへ帰還を果たす

 そして6月8日、アロカはタイを出発しインドへと向かった。アロカはもともと、インドのコルカタ近郊の路上で暮らしていた野良犬だった。

 今回のインド訪問は、アロカにとっては生まれ育った懐かしい故郷への帰省の度でもあったのだ。

 到着早々、アロカは首都ニューデリーで、動物保護活動家として知られるマネカ・ガンディー氏と面会している。

 マネカ・ガンディー氏は、インディラ・ガンディー元首相の次男サンジャイ・ガンディーの妻であり、インド最大級の動物保護団体「People For Animals[https://www.peopleforanimalsindia.org/]」の創設者でもある人物だ。

 その後、一行はインディラ・ガンディー国立芸術センター(IGNCA)で開かれた、国際仏教連盟関係者らの会合にも出席した。

 下の写真、向かって右端がマネカ・ガンディー氏。真ん中にいるのは、野良犬だったアロカを見つけ、いっしょに平和の巡礼を歩き通したパニャーカラ師である。

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 この会合では、アロカがインドの路上から、平和・慈悲・共生の世界的な象徴へと成長した歩みについて紹介された。

 同事に地域で暮らす動物たちへの理解を深め、人道的な扱いを広げていく必要性についても話し合われたという。

アロカがインドへ戻ってきた今、そのメッセージはいっそう重要な意味を持っています。

多くの地域犬たちの未来が依然として不安定な状況にあるなかで、アロカの物語は、インドの野良犬たちが忠誠心、たくましさ、知性、勇気、そして無条件の愛を備えた存在であることを思い出させてくれるのです

もし世界が、1匹のインドの野良犬一匹に平和の象徴を見出すことができるのなら、おそらく私たちはすべての地域犬の中に、同じ価値を見出すべき時なのかもしれません

 また、6月16日には、ハリヤナ州グルグラムのザ・ウェスティンで交流イベントが開催された。イベントの会場には、アロカに会うため多くの人々が集まり、写真撮影や触れ合いを楽しんだという。

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今もさまざまな問題が山積するインドの野良犬事情

 ここで、インドの野良犬事情についてもさらっと触れておこう。インド政府の家畜・酪農省は2024年の推計で、国内の野良犬の数を約6200万匹としている。

 これは世界でも最大規模であり、彼らは道路や市場、寺院周辺などで、人間と近い距離で暮らしている。

 インド発の動画などを見ていると、かなりの確率で野良犬たちが登場する。昼間は暑さにやられてぐでっと寝転んでいるのだが、夜になると群れをなしてうろつき始めるから厄介だ。

 インドは長年、世界の狂犬病死亡者数の大きな割合を占めてきた国でもある。近年はワクチン接種の拡大で改善が進んでいるものの、犬による咬傷事故は毎年数百万件規模で報告されている。

 野良犬への餌やりを巡って住民同士が対立したり、子供や高齢者への安全性を懸念する声が上がったりすることも少なくない。

 中には「野犬撲滅」を謳い、虐待行為を繰り返す[https://www.instagram.com/p/DY9tjekT1fb/?hl=en]グループも実際に存在しているそうだ。

 とはいえ、インドでは動物虐待防止法や裁判所の判断により、健康な野良犬の大量捕獲や殺処分は認められていない。

 現在の基本方針は、ABC(Animal Birth Control)と呼ばれる不妊去勢と狂犬病ワクチン接種の組み合わせで個体数を管理する方法が採られているそうだ。

 その一方で、地域の住民が共同で面倒を見ている、いわゆる「地域犬」として受け入れられている犬も多い。

 寺院や商店街、住宅街ごとに顔なじみの犬がいることも珍しくなく、保護団体やボランティアによる給餌や治療活動も各地で行われているという。

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 マネカ・ガンディー氏は、こうした野良犬の保護や動物福祉の向上を長年訴えてきた人物として知られる。

 アロカ自身も、もとはインドの路上で暮らしていた犬だった。そう考えると、かつての野良犬が平和巡礼の象徴として世界各地を旅し、ガンディー氏と対面するまでになったことは、なかなか興味深い巡り合わせと言えるかもしれない。

 なお、今もインドへの渡航前には、狂犬病ワクチンの予防接種が推奨[https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/asia/india.html]されているので、特に長期滞在する予定の人はぜひ事前に接種していってほしい。

ネパール訪問後、ようやく巡礼の旅は終わりに

 さて、一行はさらにインド滞在の合間を縫って、ネパールも訪れている。ネパールでは首都カトマンズのほか、釈迦の生誕の地であるルンビニを訪問。

 各地の仏教施設を訪問し、平和や共生についてのメッセージを発信した。下はルンビニを訪れた際の映像だ。

 なお、ルンビニは日本の建築家丹下健三氏が描いたマスタープランに基づいて、公園化が進められている。

 昔はただの田舎だったのが、最近は整備されてだいぶ観光地化してきたようだ。 

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 6月17日、インドとネパールでの行程を終えた一行は、空路帰途に就く。18日、アロカを含めた僧侶たち一行は、ダラス・フォートワース国際空港へ無事到着した。

 SNSの最新の投稿では、アロカがフォートワースの自宅に帰り、同居犬たちと再会する様子が紹介された。

 動画には、久しぶりに顔を合わせた犬たちが、嬉しそうに尻尾を振りながら、寄り添う姿が映されている。

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 2025年秋から始まった、アロカの長い「平和の巡礼」の旅は、ここでようやく一区切りつくようだ。

 アロカの公式SNSは、この巡礼の旅の締めくくりに、次のようなメッセージを発信している。

アロカの物語は、分け隔てのない慈悲がひとつの命をどれほど大きく変えることができるかを美しく示しています。そして、その命に本当の幸せをもたらせることも。

パニャーカラ師との出会いがなかったなら、アロカの人生はまったく違うものになっていたでしょう。彼らの純粋な慈悲こそが、アロカの人生全体を大きく押し上げた礎となったのです。

パニャーカラ師とアロカの静かな絆は、「平和」がすべての生き物にとって、共通の言語であることを私たちに思い出させてくれます。

この瞬間が、私たち自身のため、そしてすべての生き物の利益のために、平和への道を歩む私たち全員を鼓舞しますように。

私たちのアロカを愛してくださり、ありがとうございます。あなたとすべての生き物が、健康で、幸せで、平和でありますように

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References: Aloka the Peace Dog returns to India, hundreds flock to meet him in Gurugram[https://www.indiatoday.in/trending-news/story/aloka-the-peace-dog-returns-to-india-hundreds-flock-to-meet-him-in-gurugram-2928424-2026-06-17]

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