これまで3種類に分かれていたビール類の税率が、酒税改正により10月から一本化されます。350mLあたりで「ビール」は約9円減税となる一方で、「発泡酒」「第3のビール」は約7円の増税に。

販売店では“駆け込み購入”する客の姿もみられます。

今回の税率の改正で、ビール市場の“勢力図”はどう変わるのでしょうか?

具体的にいくら変わる?ビール類「税率一本化」の仕組み

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今回の酒税改正における最大のポイントは、これまで3つの分類に分かれていたビール類の税率が一本化される点です。

2020年10月以前は、350mLあたりビールが約77円、第3のビールが約28円と、50円近い税率の差が存在していました(発泡酒は約47円)。

しかし、段階的な改定を経て、今年10月からは全てのビール類が「約54円」の税率に統一されます。これにより、350mL缶あたりの税額は以下のようになります。

【酒税一本化】ビール業界が激変!?“発泡酒系”は増税/ビールは減税 企業努力で安さ追求「第3のビール」はどうなる…専門家「10月以降はビールにいくか他のお酒にいくか」
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ビール:約9円の減税
発泡酒・第3のビール:約7円の増税

普段からビールを愛飲している人にとってはうれしい実質値下げとなる一方、第3のビールを選んでいた人にとっては負担増となる改定です。

街では駆け込み需要で「まとめ買い」が加速

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酒税改正を前に、大阪の酒店「伊吹屋」では、客が発泡酒や第3のビールをまとめ買いする動きが加速しているといいます。

店頭の自動販売機で一部の商品が売り切れるほどの買い占め現象も発生していて、駆け込み需要の高まりを実感しているようです。

酒税改正のタイミングで発泡酒からビールに切り替えると話す飲食店もあるといい、「今後はビールの方が主流になっていくのでは」と予測しています。

税の“抜け道”で安さ追求?メーカーの努力が生んだ歴史

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今回の酒税改正の背景には、メーカーの企業努力と政府による税収確保の「イタチごっこ」の歴史があります。

キリンのホームページによると、バブル崩壊後の不景気の中、「安くておいしいビールを届けたい」という思いから、1994年にサントリーが、ビールより税率が低い発泡酒「ホップス」を発売。価格がビールの3分の2程度に抑えられたことで爆発的な人気となりました。

しかしその後、国が酒税法を改正して発泡酒も値上げに。

すると今度は2003年、サッポロビールが麦芽を使わない新ジャンル(第3のビール)、「ドラフトワン」を開発し、350ml缶で125円という安さで市場を席巻しました。

こうしてメーカーが税率の低い原料を工夫して開発し、国がそれを追いかけて税制度を変える、という攻防が長年繰り広げられてきたのです。

財務省「味わいがビールに近く…税率に差があるのは不公平」

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今回の改正について、財務省の担当者は「発泡酒や新ジャンルの味わいがどんどんビールに近づいているのもあり、全て“ビール類”として飲まれている。にもかかわらず税率に差があるのは不公平」としています。

また、ビールは減税していることから「あくまでも増税ではなく、税を一本化して平等する狙いがある」と述べています。

では、それぞれの商品は実際に何円になるのでしょうか?

各メーカーのビール・新ジャンル 価格どうなる?

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10月からのビールと新ジャンルの価格を調べたところ、以下の価格になりそうだということです。

10月1日からの価格(350mL 「よんチャンTV」番組調べ・9月17日時点)

▼アサヒ
ビール:237円 → 不明
新ジャンル:198円前後 → 不明

▼キリン
ビール:237円 → 228円前後
新ジャンル:198円 → 206円前後

▼サッポロ
ビール:237円 → 228円前後
新ジャンル:198円 → 206円前後

▼サントリー
ビール:212円 → 202円前後
新ジャンル:170円 → 181円前後

これからの市場はどうなる?「ビールの復権」と多様化する選択肢

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税率の一本化を受けて、消費者の選択肢やメーカーの戦略も大きく変わり始めています。

市場アナリスト・木地利光氏は「発泡酒や第3のビールを選んでいた人が10月以降はビール、または他の酒類を選ぶ動きが予想される」と分析。

これに伴い、メーカー側も減税となる「ビール」のニーズを見込んで、商品や価格を多様化させるのではないかといいます。「第3のビール」を麦芽使用比率50%の“ビール”に刷新する商品開発が始まっていたり、ホームセンターのカインズが1缶138円のビールを販売するなど異業種からの新たな参入の動きも見られます。

「第3のビール」は縮小?「発泡酒」は粘る?

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一方で、増税となる「第3のビール」は各メーカーが種類を減らす予定で、市場が縮小することが見込まれます。

【10月~ 第3のビール】
アサヒ:3種 → 2種
キリン:3種 → 2種
サッポロ:4種 → 2種
サントリー:4種 → 1種

ただし、発泡酒については「糖質カット」など健康志向の商品への一定の支持があるのではないかと木地氏。今後も量産していくのではないかということです。

10月以降の酒類市場はどうなるのか、そして各メーカーはどう応じていくのか…。これからの動きにも注目が集まります。

(2026年9月17日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」内『藤林プレゼン』より)

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