米軍基地周辺から有機フッ素化合物(PFAS)が高濃度で検出されている問題で、県は沖縄防衛局を通じて汚染源特定のための基地立ち入り調査を米軍に再申請した。
 調査対象は嘉手納基地、普天間飛行場、キャンプ・ハンセン。
2016年に嘉手納基地内を流れる河川から高濃度で検出されたことを契機に、県は21年までに計4度にわたり、3基地への立ち入り調査を求めてきた。
 これに対し防衛省は昨年12月になって、米側が拒否したことを公表したのである。
 米側は拒否の理由として(1)日米が評価できる環境基準(2)米軍施設・区域が汚染源であることを示すデータ(3)調査地点の座標(4)水源の歴史的・文化的価値に関する情報-などが示されていないことを挙げ、これらが解消されれば「立ち入りを再考する」とした。
 今回新たな申請書で県は、環境省が今年6月に公表した「PFOS及びPFOAに関する対応の手引き」や指針値などの環境基準、県の専門家会議による調査結果を明記したほか、基地内で採水などを求める調査地点全ての座標を示した。また、普天間周辺の湧き水が古来神聖な場所として地域住民に大切にされているとの情報も添付した。
 前回の申請時においてもこれらの事柄は事務調整で補足すれば済む話だったのではないか。長らく回答もないまま「塩漬け」した格好の対応は不誠実極まりない。防衛局は県の意向を米軍側へしっかりと伝え、米側は今度こそ速やかに立ち入り調査を受け入れるべきだ。
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 米軍は24年10月までに県内全ての米軍施設・区域で旧式の泡消火剤を廃棄したとするが、その後も基地の周辺では高濃度の検出が相次いでいる。
 県の専門家会議は昨年、普天間周辺の湧き水などについて、地下水が普天間飛行場の南東側から北西側へ流れ、高濃度のPFASが下流で検出されていることなどから「基地が汚染源」と結論付けた。
 北谷や金武の水源地汚染も嘉手納基地やハンセンが汚染源である「蓋(がい)然(ぜん)性」は高い。
 米軍基地は日米安保条約に基づき日本政府が米側へ提供している。
そこでの環境汚染が疑われているのである。
 政府は住民の不安を払拭しなければならない。
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 1973年の日米合意では汚染が「地域社会の福祉に影響を与えていると信ずる合理的理由がある場合」、県や市町村が調査を要請することができるとしているが、「許可」は米軍の裁量に委ねられている。
 PFAS問題に関しては日米両政府が2015年に締結した環境補足協定も十分に機能していない。
 基地周辺でのPFAS汚染が判明して10年以上がたつ。
 県がこれほどの時間と手間をかけてもいまだに調査すら実現していないことを考えれば、不合理な協定の見直しも進めるべきだ。
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