宮古島市の下地島空港が7月1日付で「税関空港」に指定される。税関空港の指定は全国34カ所目。
県内では那覇、石垣に続き3カ所目だ。
 これまで下地島空港での貨物の輸出入は国際線旅客の手荷物に限られていた。海外との貨物の輸出入や旅客の出入国手続きが空港で直接できるようになる。
 また、貨物を運ぶことで、旅客数に変動があっても航空会社は安定した収入を得られる。新規路線や増便を誘致する際の好材料ともなろう。
 宮古地域の経済活動にとって大きな転機だ。国際物流拠点化を目指す県の計画促進にもつなげたい。
 下地島空港は1979年に国内唯一の民間機パイロット訓練空港として整備された。
 フライトシミュレーターの普及などで実機訓練が減少し、2010年代に入ると航空会社が相次いで撤退した。空港の利活用が課題となっていたところ、15年の伊良部大橋開通により、宮古地域の第二の交通拠点として重要な役割を担うようになった経緯がある。
 19年には旅客ターミナルが開業。国内外の路線を受け入れ、25年度の利用客数は前年度比3・2%増の51万3千人で過去最多となった。
そのうち、国際線は同60・9%増の10万3千人に上る。
 今回の指定で、地域の成長エンジンとしての空港の価値はさらに高まるに違いない。
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 一方で、宮古島市などは出入国管理や検疫の常駐化も国へ求めている。
 二つの空港を持つ宮古島市では、国内線を中心とする宮古空港に対し、下地島に格安航空会社(LCC)や国際便などを誘致し、すみ分けを進めてきた。
 下地島には現在、海外から4路線16便が乗り入れている。CIQ(税関、出入国管理、検疫)の体制を整え、利便性が向上すれば、さらなる増便につながるはずだ。
 石垣空港は17年に税関空港に指定され、香港や台湾へ農産物、加工食品の輸出を進めている。19年には空港内に一時的に貨物を保管する保税蔵置場を設置し、さらに輸出体制を強化している。
 下地島空港でも、こうした環境整備が求められる。県や市が協力し、特産品や加工品の輸出拡大につながる仕組みづくりを急いでほしい。
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 3千メートルの滑走路を備える下地島空港には、たびたび軍事利用の話が持ち上がってきた。
 国は、琉球政府や沖縄県と「屋良覚書」「西銘確認書」を交わし、民間航空以外の目的で使用しないと確認しているが、米軍機の飛来や、自衛隊利用論など、軍事利用を求める動きは繰り返されている。

 玉城デニー知事は屋良覚書などの内容に法的な効力を持たせようと、県の空港管理に関する条例の改正検討を表明している。
 今回の指定を機会に、検討から前に進め、下地島空港の平和利用を推し進めることが重要だ。
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