「闇バイト」による犯罪が横行している。簡単に詐欺や凶悪な強盗へと変貌する若者たち。
なぜそんなことが簡単にできるのか。
 「勤勉」で「まじめ」なはずの日本社会だが、可処分所得は下がり続け、真面目に生きても報われない。そんな絶望が彼らを窮地に追い込んでいるのかもしれない。
 今作の3人の女性も同様だ。生活苦から「闇バイト」の金密輸に手を染め、段々と罪悪感が薄れていく。罪が暴露された時、「ちゃんと話を聞けよ」「いつも決めつけて」と叫んだ主人公の言葉が胸に突き刺さる。
 もし現実の彼らの周りに、彼らの境遇を自己責任と切り捨てず、寄り添って話を聞いてくれる人がいたなら、踏みとどまれたのではないか。劇中の切実な叫びは、現代のゆがんだ現実と見事にクロスオーバーする。
 犯罪は決して許されない。共感はできないが、その心情は痛いほど理解できる。(DX推進部・屋良朝輝)
◇シネマQ、ミハマで上映中
【スターシアターズ・屋良朝輝の映画コレ見た?】『マジカル・シ...の画像はこちら >>
編集部おすすめ