大人でも長い人生の中で時々迷子になる。そんな時、誰がそばにいてくれるのかが大事。

 強盗の罪で服役を終えたアンカーは、障がいのある兄に託した大金の行方だけが気になる。その兄はといえば自分はジョン・レノンだと言い張り、皆目金の行方が分からない。まるでコメディーかと思うような導入から2人の固い絆や過酷な少年時代が明かされていく。
 歳を重ねるにつれ、思い込みが強くなるような気がしている。柔軟に柔軟に、と頭も心ももみほぐすのだが、少し油断をすると「普通は〇〇」とか「こうじゃなきゃ」みたいなことを疑問も持たずに言ったりやったりする。
 そんなことじゃ見えないままの景色を映画は見せてくれる。私の普通が誰かを傷つけたこと、たくさんあったろうなと今さら反省。
 (スターシアターズ・榮慶子)
◇パレットで上映中
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