キリン「ヘルシア」3年の計 販売数量2028年までに25年比2.5倍以上掲げる 突破口は「こう見えて、脂肪消費中。」
池田翔悟マーケティング部ブランド担当主務アシスタントブランドマネージャー
 キリンビバレッジは、花王から事業譲受した「ヘルシア」のリブランディングに踏み切り2028年までに2025年比約2.5倍の販売数量を目指す。

 トクホ茶飲料市場では、現在のシェアを2028年までに15%まで引き上げることを目標に掲げる。


 目標達成の起爆剤として4月7日には「キリン ヘルシア うまみ緑茶」(以下、うまみ緑茶)を新発売した。

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池田翔悟マーケティング部ブランド担当主務アシスタントブランドマネージャー
 5月19日、取材に応じた池田翔悟マーケティング部ブランド担当主務アシスタントブランドマネージャーは「トクホ茶の新商品は、通常の商品と比べて一気に拡大するものでもないため、少しずつ新しいお客様やリピーターを増やしていくことが重要」と語る。

 リブランディング初年度となる今年の目標は「ヘルシア」の定着化にある。
 「2024年に『ヘルシア』を事業譲受して以降、特定保健用食品制度への対応や製造移管など、いくつかのステップを踏みながら事業基盤の整備を進めてきた。今年は広告で『キリン ヘルシア』を大きく打ち出しており、『ヘルシア』が目に見える状態を作っていく。キリンの『ヘルシア』としてもう一度世の中に誕生させるフェーズにある」と捉えている。

 トクホ無糖茶飲料市場は、濃い系の緑茶飲料の機能性表示食品などにユーザーが流出し縮小傾向にある。2025年は金額ベースで前年比約17%の落ち込みをみせたと推定される。

 「ヘルシア」では、1700万人いるとされる健康目的で緑茶を飲むユーザーをターゲットに「うまみ緑茶」の日常飲用化を推進して間口(飲用層)拡大を図る。

 「トクホ茶飲料は間口が下がり続け、なかなか新しいお客様が獲れていないのがカテゴリの課題だと考えている。今回、コミュニケーションを含めてリブランディングに踏み切ったのはトクホ茶飲料を活性化させていくことが目的。今までトクホ茶飲料を飲んでいなかった方たちを呼び込むのが大きな戦略」と説明する。


 間口拡大の突破口となりそうなのが、バカリズムさんを起用したTVCMの核となる「こう見えて、脂肪消費中。」のメッセージ。

 「『健康って頑張らないといけない』『健康って少し無理をしないといけない』となると、手が伸びづらくなってしまう。頑張りたいと思うけど頑張れないときもある。そのような時でも『ヘルシア』は日常の中で手軽に脂肪の消費をサポートできるということを、バカリズムさんの執筆活動で描いた」と述べる。

 「ヘルシア」の機能は「内臓脂肪を減らすのを助ける」。
 コミュニケーションでは、そのベースとなる「脂肪の分解と消費に働く酵素の活性を高める茶カテキンを豊富に含んでおり、脂肪を代謝する力を高め、エネルギーとして脂肪を消費する」というメカニズムと併せて機能を表現した。

 機能を詳しく知りたいというニーズに応えるため、ブランドサイトでは茶カテキンの作用として脂肪の代謝向上作用や腹部内臓脂肪低減効果などを紹介している。

 「機能についてお客様が調べにこられるという行動も見えている。その際、信頼していただけるような情報を用意しておくことが大事。体内で茶カテキンの働きを分かりやすく説明するコンテンツも検討している」という。

 コミュニケーションは、TVCMやデジタル広告を含め4月から間段なく展開。スーパー・量販店の店頭では試飲活動も実施している。


 今後は「うまみ緑茶」の初動で、おいしさの評価が高かったことから、健康診断や人間ドックが集中する傾向にある時期に、おいしさを訴求してトライアルを獲得していく。加えて、継続摂取による効果の訴求やまとめ売りを展開して習慣化を提案しリピートも促進していく。

 スーパー・量販店の店頭では、エンドや通常の飲料売場での露出を高めるべく営業活動している。

 「トクホ飲料売場は目的買いのお客様には向いているが、新しいお客様に手にとってもらうためには、通常の飲料の売場でも見える状態をつくっていく必要がある」とみている。

 トクホ茶飲料そのものを、義務的に飲むといったものから、明るく前向きに飲むものと捉えてもらえるようなことも意識する。
 「まずはカテゴリ3位・2位に追いつき、最終的にはどこでも取り扱っていただけるようにしていきたい」と意欲をのぞかせる。

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