◆JERAセ・リーグ 巨人7―3ヤクルト(9日・東京ドーム)
東京Dが大歓声に包まれる中、巨人・小笠原はベンチで控えめに拳を掲げた。2―3の6回を無失点に抑え、味方の反撃を待った。
粘りを見せた。4回に安打や暴投で1死二、三塁としてモンテルの中犠飛で先制され、なお2死二塁では鈴木叶にスイーパーを左中間席へ運ばれる2ランを被弾。膝に手をついてうなだれた。「勝負にいくという選択肢は正解でしたけど打たれたので、同じ過ちを犯さないように」。それでも初回から最速148キロを計測した直球に多彩な変化球で持ちこたえた。移籍後初登板から4戦連続でクオリティースタート(QS=6回以上自責3以内)。橋上監督代行も「3失点はしましたけど最後まで粘り強く放って、勝ちがついたので非常によかった」とねぎらった。
8月に入り夏の甲子園が開幕。東海大相模時代に聖地の頂点にも立った左腕。
それでも、伝統ある常勝球団から求められて加入を決意した。「僕からしたらこれは仕事。楽しさと仕事を一緒にしたらいけないと思う。それに『私利私欲』より『利他』。求められている方が活力になるし、達成感がある」。球団からかけられた期待の言葉、東京Dに集まるファンからの熱い声援―。その一つ一つが左腕の心の支えであり、原動力になっている。
次戦は16日の古巣・中日戦(バンテリンD)の予定。「いい投手がいる中で中6日で回らせてもらえているのはある程度、信頼してくれているのかなと思う。その期待にしっかり応えられるようにしたい」。自分を必要としてくれる人たちのために、腕を振る。(水上 智恵)










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