アメリカ大豆輸出協会(USSEC)は今年5月に日本事務所開設70周年を迎えた。日本の大豆輸入の7割を米国産が占める。
食用油に使われている大豆の多くが米国産で、食品大豆はしょうゆ、みそ、豆腐、納豆などの製造を支え、日本の食文化に多大な貢献をしてきた。米国大豆がサステナブルな方法で生産されていることを証明するSSAP認証は業界でも認知が進み、その大豆を使っていることを示すマークを付与した商品も増えている。70周年を機に、SSAP(アメリカ大豆サステナビリティ認証プロトコル)認証マークとしていた呼称を、米国はじめ世界基準に合わせてSUSS(SUSTAINABLE U.S. SOY SERVICE)マークとして改めて普及・拡大を図っていく考えだ。27年に開催予定の「GREEN EXPO」での認証コード取得も目指す。立石雅子日本副代表に直近の活動と、今年の取り組みについて聞いた。
【USSEC日本副代表インタビュー】SSAP認証マークはSUSSマークとして普及へ
USSEC 立石副代表
USSEC 立石副代表
――米国大豆の25年産の品質とNon‐GMO 大豆の生産推移について

米農務省は2026/27年度の米国大豆生産を過去最高の44.75億ブッシェルと予測する。7月19日時点での開花進捗は66%(平年60%)、着莢進捗は32%(平年24%)と、生育は平年よりやや早く進んでいるが、北部コーンベルト(ノースダコタ、サウスダコタ、ミネソタ)では土壌水分が過去20年で最低水準に落ち込み、開花期から着莢期と重なることで収量リスクが高まっている。

需要面では中国の買い付け再開やインドの輸入増が支えとなり、CBOT先物は7月中旬に$12/Busを突破、米農務省の平均農家価格見通しも$11.40に引き上げられた。一方、ブラジルの記録的豊作(約1.8億t)が国際価格の上値を抑える構図であり、干ばつによる単収下方修正が実現すれば、記録的な作付面積による増産効果が、天候リスクによって一部相殺される可能性を視野に入れる状況になっている。

今春に発表された米国大豆のNon‐GMO作付比率は96%だった。2014年からの12年間94~96%で推移しており、除草剤耐性の種子が完全に普及したととらえられる。Non-GMOは日本あるいは韓国の食品大豆需要と一部の国内需要で維持されている。
州別で見るとオハイオ州は絶対数が多く、東海岸でも小規模生産や有機、Non‐GMOが多い。ノースダコタ州やウィスコンシン州、ミシガン州もNon‐GMO比率は高くなっている。米国内の近年トレンドについてはソイコネクスト中に確認したい。

〈70周年を節目に枠を超えたコラボ推進、27年の「GREEN EXPO」で調達コード取得目指す〉


――70周年の節目を迎えました

米国大使公邸で70周年レセプションを開催した。植物油脂、食品、商社、飼料、農水省など多くの関係者に参加してもらった。節目として、日本豆腐協会(日豆協)と全国納豆協同組合連合会(納豆連)と新たなMOU(覚書)を締結した。この2団体とはすでに連携していたが、改めてアメリカにとって高付価値品種である食品大豆の有効活用と技術的な交流、SSAP 認証を通じたサステナビリティの更なる推進に取り組むことに合意した。

70年間、日本と米国の大豆業界は信頼と品質のパートナーシップを築いてきた。日本の大豆輸入の9割以上が輸入という状況の中、7割を米国大豆が安定的に供給していることは、強い信頼関係の証であると思っている。70周年を節目に新しい起点として、枠を超えたコラボレーションを推進し、その中で日本の食品業界に貢献していきたいと考えている。

MOUはアメリカ大使館と農務省が証人となって、日豆協と納豆連、USSECの各会長がそれぞれ署名した。米国大豆の安定供給が一つ、日米の連携のもと納豆と豆腐の国内外の需要拡大を目指し、輸出を推進する。
サステナビリティ関連では、SSAP認証企業とSUSSマーク企業をより増やしていく。
【USSEC日本副代表インタビュー】SSAP認証マークはSUSSマークとして普及へ
ジョージ・グラス駐日米国大使 USB (全米大豆基金財団) 役員のマイク・マクレイニーUSSEC会長 全国納豆協同組合連合会の長谷川健太郎会長 日本豆腐協会の三好兼治会長
ジョージ・グラス駐日米国大使 USB (全米大豆基金財団) 役員のマイク・マクレイニーUSSEC会長 全国納豆協同組合連合会の長谷川健太郎会長 日本豆腐協会の三好兼治会長
――サステナビリティの取り組みは

2013年にSSAP認証が策定され、日本向けに関しては90%が承認を受けた大豆を輸出している。その大きな要因の1つは、2018年にSSAP認証が東京五輪の調達コードに認定された。25年には大阪・関西万博の調達コードに認定された実績がある。27年に横浜で開催される「GREENEXPO」における調達コード取得も目指し、地道に普及を続ける。

SSAP認証大豆を調達しているが、SUSSマークを活用いただいていない大手食品メーカー、大手製油メーカーが複数ある。米国では元々、アメリカ大豆サステナビリティ認証プロトコルをSSAP認証と呼称し、その認証大豆を使った製品に付与するマークはSSAPマークでなくSUSSマークと呼ぶ。日本では消費者向けのプロモーションを行っていくに当たり、分かりやすいようにSSAPマークと呼称していた。70周年を機に米国や他国と統一し、「SUSSマーク」として運用することになった。すでにマークを使ってもらっている企業とは今後も連携を継続し、まだ付与していない企業については、業界団体とも連携し、SSAP認証とSUSSマークの普及に引き続き努めていく。

〈大豆油糧日報2026年8月6日付〉
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