横浜ゴム(神奈川県平塚市)は10日、同社の天然ゴム加工会社ワイ・ティー・ラバー(YTRC)が立地するタイ南部スラートターニー県スラタニ地区で、タイ農業・共同組合省傘下のタイ天然ゴム公社(Rubber Authority of Thailand:RAOT)スラタニ支局と共同で、天然ゴム農家を対象にセミナーイベントを6月に開催したと報告した。天然ゴムの品質と生産性向上が目的。


同社によると、同社は2020年1月、天然ゴム農家の経営支援とサプライチェーンの透明性・健全性の確保に関する覚書をRAOTと締結。今回のセミナーは、覚書に基づく農家支援活動の一環で、2020年の初開催から11回目。

セミナーには、スラタニ地区の農家50戸が出席。参加者らは、「土壌と植物の栄養素」や「肥料の適切な使用方法」、「天然ゴムへの異物混入防止の重要性」「ゴム農家の作業安全、健康被害、品質向上、農業経営の考え方」などについての講義に聞き入った。

地域の行政機関や警察署、病院の代表者が来賓として講演。農園で働く外国人や少数民族の人権尊重と地域社会との共生や、ゴム採取の危険を防ぐ労働安全衛生の重要性について話した。

イベント後のアンケートでは、「漠然と肥料を与えていたが、体系的な知識を学ぶことができた」「異物混入が重大な問題だと理解できた」といった、栽培技術や品質に対する意識の向上を示す声があった。

また「今まで(現場で樹液を採取する)タッパーに任せきりにしていた部分があった。これを機に今後は必要な知識や注意点を共有していきたい」など、生産管理体制の改善に向けた前向きな声も聞かれた。「タイヤメーカーが末端の農家まで気にかけていることに驚き、感激した」との声もあった。

同社は「天然ゴム農家との相互理解と信頼関係をより深める機会になった」としている。

編集部おすすめ