アメリカサッカー界のNewスター候補となる16歳のサリバンへ...の画像はこちら >>

フィラデルフィア・ユニオンでブレイクするサリバン photo/Getty Images

MLSのコミッショナーもアドゥには後悔も

アメリカサッカー界の未来を背負う存在になってくれるのではないか。現在MLSのフィラデルフィア・ユニオンで主力として活躍する16歳MFキャバン・サリバンに大きな注目が集まっている。



アメリカ代表は今週より始まる代表マッチウィークでペルー、チリ、メキシコ、カナダと親善試合を戦うが、代表監督マウリシオ・ポチェッティーノはその代表メンバーにサリバンを招集している。今季のサリバンは全コンペティション合わせて10ゴール9アシストと見事な成績を残しており、代表デビューにふさわしいかもしれない。

しかし、アメリカサッカー界にはどうしても思い出す存在がいる。サリバンと同じく、若い頃よりスーパースター候補と注目されていたFWフレディ・アドゥだ。

2004年にDCユナイテッドの選手として14歳と10ヶ月の若さでMLSデビューを果たしたアドゥには、『Newペレ』なんて異名まであった。この最年少出場記録はサリバンが更新することになったが、当時のアドゥ人気は凄まじいものがあった。

米『Sports Illustrated』が当時のことを振り返っているが、アドゥは当時のMLSで最高給となる年間50万ドルの契約を結び、ナイキとも100万ドルのスポンサー契約、そしてテレビCMではペレ氏との共演まで果たしている。あまりにも急速に生活が変わることになり、MLSのコミッショナーを長く務めてきたドン・ガーバーはアメリカサッカー界がまだまだ未熟だったと後悔の念を語っている。

「私は彼を愛していた。だが、フレディへの対応が適切ではなかったと思っている。彼はまだ子供だったのに、我々は彼を、そしてリーグ全体が彼を後押ししてしまった。それがフレディにとって最善だったか分からない。
彼は準備が出来ていなかったし、リーグも準備が出来ていなかった」

アドゥはその後欧州でもプレイしたが、目立った結果を残せないまま2021年に引退している。アメリカサッカー界はこの教訓から、サリバンに過度な注目が集まらないよう警戒してきた。

しかし今季の活躍、そしてアメリカ代表招集により、国内でも期待感が大きくなっている。同メディアは、アドゥと同じ道を辿らないかと心配しているのだ。

「過剰な宣伝は若者を惑わせる。刺激的でお金だって稼げるし、ファンも増える。しかしSNSやメディアへの露出は制限すべきだ。壁を築き、外界からの絶え間ないプレッシャーをシャットアウトしなければならない。サリバンには無限の可能性が秘められている。しかしそれを引き出すには、周囲の人々の支えが必要となる」

アドゥは当時のことについて、次のように振り返っている。

「全てが格好良く見えた。サッカー選手になるのが夢だったからね。
それをあんな若くして実現できたのだから、幸せだった。でも、もし若い頃の自分にアドバイスするとしたら、『余計なことに気を取られず、サッカーの腕を磨くことに集中しなさい』と言うだろう」

果たしてアメリカサッカー界は新たな才能であるサリバンを適切に導いていけるだろうか。コミッショナーのガーバー氏は慎重を期してきたと語っているが、今季の活躍と代表招集でサリバンへの注目度は急速に増している。

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