日野は2026年7月2日、新型「セレガ」の報道陣向け試乗会を開催しました。内外観やパワートレインが大きく改良された新型セレガは、普段高速バスを利用する乗客目線から見て、どのような性能改善が図られたのでしょうか。
今年5月20日に発売となった新型セレガは、2005年に現行モデルが登場して以来、約20年ぶりに前後のデザインを一新しました。フロント部には同社の大型トラック「プロフィア」と共通のヘッドライトを採用したほか、ボディ前面に受ける空気の流れを最適化。またリアウィンドウ周りは“門構え”のような、ボディ一体のスポイラー形状になりました。
これらは空力性能のアップを狙ったもので、日野の開発スタッフは「走行条件やドライバーの運転操作によって変わるものの、社内の測定では燃費の改善が確認された」と説明します。
また、パワートレインについても大幅な改良が行われています。AMT(セミオートマチックトランスミッションの一種)は、従来の7速から12速へと変更。また補助ブレーキであるリダーダーも永久磁石式に代わり、流体式が採用されました。特にAMTの多段化は、ドライバビリティや静粛性の向上に寄与しているといいます。
では、実際に従来型と比較しながら試乗してみると、改良の効果はどのように感じられるのでしょうか。試乗は日野のテストドライバーの運転による同乗体験であったため、今回は乗客の目線で検証しました。
最も明確に違いを感じたのは、変速ショックについてです。変速ショックの大きさや揺れ方などは、新旧で大きな差はないように感じられましたが、新型は旧型と同じコースと条件で走行した際、3速→5速→7速といったようにギアを1段ずつ飛ばし、引っ張りながら走っても、必要な加速力が得られていました。
実際の走行では、道路の状態や周囲のクルマの動き方、乗客数などさまざまな条件によって、ドライバーが要求する加速力の大きさが変わっていきます。ギアが多段化されれば状況変化への柔軟性が高まり、今回のように変速自体の頻度が減ることもあります。変速ショックはクルマ酔いを誘発する要因でもあるので、乗客にとっては嬉しいポイントともいえるでしょう。
また日野の開発スタッフも、試乗後の質疑応答において「AMTの多段化で、より状況に応じた適切なギアを選べるようになりました。ドライバー側はよりさまざまな運転状況に対応しやすく、また乗客側はさらにスムーズに走れるようになったことで、より快適な乗り心地に感じられるよう開発しました」と自信を示しました。

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