F1第6戦モナコGPレビュー(前編)
天国から地獄、そして再び、地獄から天国──。
ストレートがほとんどなく、パワーユニットの不利が出にくいモナコだからこそ、アストンマーティン・ホンダは期待を持って週末に臨んだ。
抜けないモナコでは、絶望的な状況だった。
しかし、決勝は大荒れの展開となる。フェルナンド・アロンソが10位入賞を果たし、今シーズン初のポイント獲得が舞い込んだ。「かなりトリッキーなレースだったね。1周目はターン1、ターン3、ターン5でかなりのリスクを負いながら、攻めていってポジションをつかみにいった。戦略的にもアグレッシブに、3周目にピットインして、セーフティカーが入ったところでもタイヤ交換を行なった。いろんなペナルティによって、ポジションアップのチャンスをつかんだんだ」
アストンマーティンは最後尾グリッドからのスタートでも、決してあきらめていなかった。わずか3周でミディアムタイヤを捨てて、残り75周をソフトタイヤで走りきるという、極めてアグレッシブな戦略を採った。失うものがないからこそ、採ることのできるギャンブルだった。
結果、1周目にピットインした3台の前で戻り、トラックポジションを確保する。抜けないモナコでは、どれだけペースが遅くても抑え込むことができる。
アロンソはバルテリ・ボッタス(キャデラック)が抑える3台の集団を引き離すことに成功。同様の戦略を採ったチームメイトのランス・ストロールもドライブスルーペナルティで後退したセルジオ・ペレス(キャデラック)を抑え込み、30周目を過ぎたあたりからはむしろペースで上回って引き離していった。
レース中盤を迎える頃には、中団グループから30秒以上引き離されていた。しかし、前のウイリアムズ勢がピットストップのためのギャップを作るべく、後続を抑え込むチームプレーを展開したことにより、アロンソはこの集団に追いつくことができた。
それでも15位でしかなかったが、57周目のターン19でストロールがクラッシュを喫し、セーフティカーが出たところで、レースの展開は大きく変わることになった。
【入賞が転がり込んできた】
リスタート直前にシャルル・ルクレール(フェラーリ)がクラッシュして赤旗となり、再スタートではさらに混乱が起きてカルロス・サインツ(ウイリアムズ)がリタイア。接触したニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ)には10秒加算ペナルティが科され、再スタート時にグリッドボックスからはみ出てしまったペレスにもペナルティが科された。
その結果、アロンソは10位に繰り上がり、入賞が転がり込んできた。
絶望的な状況でも、チーム全体としてあきらめることなく攻め続けたからこその結果だと、チームアンバサダーを務めるペドロ・デ・ラ・ロサは語る。
「これだけ大荒れのレース週末のなかで、ポイントが獲れたのはすばらしいことだ。ソフトタイヤをあれだけ長く保たせるのは、本当にアグレッシブで野心的な戦略だったが、それがうまくいった。
ポイント獲得というのは、最後までプッシュできたことの証(あかし)。
◆つづく>>



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