お盆に車で帰省しようと高速道路へ乗り入れたら、目の前に45kmもの車の列——。今年の夏、そんな場面に遭遇してしまうかもしれない。

NEXCO東日本など高速道路各社と日本道路交通情報センターが7月17日に公表した渋滞予測によると、お盆期間(8月7日~16日)に10km以上の渋滞は上下線で計436回発生する見込みで、荒天が重なった昨年より91回増加。
30km以上の渋滞は12回と、昨年より1回減る見込みだが、お盆期間中最も長い渋滞は、中央道の下り線で最大45kmに達すると予測されている。

下りは「8日・13日」、上りは「14日・15日」に注意

同予測では、渋滞回数の内訳は下り線が188回、上り線が248回。昨年実績と比べると下り線は31回、上り線は60回の増加で、上り線の混雑がとりわけ目立つ。
ピークの時期については「下りは前半・後半の2度、上りは後半」と分析されており、下り線は8月8日と13日、上り線は14日と15日を避けた利用が呼びかけられている。
最も長い渋滞が見込まれるのは、中央道下り線の相模湖IC付近。8月8日の午前5時ごろと8月13日の午前6時ごろに最大45kmの渋滞が予測されている。上り線では、関越道の坂戸西スマートIC付近で8月15日の午後6時ごろに最大40kmが予測された。
ほかにも東北道下り線の矢板北PA付近(8月13日、最大35km)、中央道上り線の小仏トンネル付近(8月11日、最大30km)などが長い渋滞の想定区間に挙げられている。
渋滞回数全体が増える背景について、高速道路各社は昨年(令和7年)のお盆が「荒天による出控え」で交通量が抑えられていたためと説明。天候が回復すれば、その反動で車が集中するというわけだ。なお、渋滞集中を避ける目的で、お盆期間中は休日割引が適用されない。
予測を受け、高速道路各社は渋滞緩和のため、「上り坂での速度低下に注意する」「十分な車間距離を確保する」「むやみな車線変更は控える」の3点を求めた。

なお、令和8年熊本地震の影響で九州自動車道、南九州自動車道では一部通行止めを実施している。
早期の通行止め解除に向けて復旧作業が進められているが、九州自動車道の松橋(まつばせ)IC~えびのIC間(上下線)と南九州自動車道の八代南(やつしろみなみ)IC~田浦(たのうら)IC間(上下線)は8月後半に一般車両が通行可能となる見込みだ。

高速のトラブル最多は「タイヤのパンク」4割超

渋滞に巻き込まれた車を、さらに深刻な事態が襲うこともある。
JAF(日本自動車連盟)がまとめた昨年のお盆期間(2025年8月9日~18日)のロードサービス出動データによると、高速道路での出動理由でもっとも多かったのは「タイヤのパンク・バースト・エア圧不足」で、全体の40.57%(1250件)を占めた。以下、「事故」(7.63%)、「燃料切れ」(6.98%)と続く。
同調査によると、高速道路では2022年以降、毎年「タイヤのパンク・バースト・エア圧不足」が出動理由として最多を占めており、夏場の高速走行がタイヤに厳しい実態がうかがえる。
加えて、一般道と高速を合わせた全体の出動件数では「過放電バッテリー」、いわゆるバッテリー上がりが2025年で28.24%、2024年で29.33%など、こちらも2022年以降毎年最多を占める。
車のバッテリーはエンジンが発電機を回すことで充電されるが「しばらく運転していない」など、過放電気味になっている状態で渋滞にはまってしまった場合、エアコンやライトの使用で、電力が多く消費される一方、充電するのに十分なエンジン回転数が得られない可能性がある。
弁護士JPニュース編集部が過去にJAF担当者へ取材した際、担当者は「渋滞によるノロノロ走行時には、かろうじてバッテリーがあがらなくても、パーキングエリアなどで休憩したあと再始動しようとしたら、エンジンがかからなくなる可能性がある」と指摘。
JAFのHPではタイヤの空気圧や、バッテリー液の量など、『日常点検15項目』を公開しており、「『おでかけ当日の朝だけ点検すれば大丈夫』と考えずに、前もって点検を」と、余裕をもった備えの必要性を訴えていた。
お盆休みの高速道路「最長45㎞予想」今年は渋滞“189回増”の見込み…出発前に確認すべき「トラブル回避」のポイントとは
渋滞そのものは避けられなくても、車列の中で自分の車が動けなくなるなど、最悪の事態に陥るリスクは減らせる。混雑を見込んだゆとりある計画と、出発前のひと手間が、お盆のドライブの明暗を分ける。



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