【AGC】バイオに舵を切った「ガラスの巨人」、軌道に乗るのはいつ?|ビジネスパーソンのための占星術

こんにちは、柳川隆洸です。 新月のタイミングに合わせて毎月1回、「ビジネス×占星術」の内容で連載をしています。

西洋占星術では1カ月の始まりを新月としており、新月の星配置を見ることで1カ月の社会的傾向を知ることができます。

中東紛争の不透明化と株式市場の乱高下が的中

まずは先月5月17日の新月から1カ月間の振り返りをしたいと思います。

前回の記事で、「5月26日頃には火星と冥王星がハードに繋がり、考えられる限りかなり破壊的な星配置」「ホルムズ海峡での米イラン関係や台湾海峡周辺の動向には目を離せない」とお伝えしていましたが、実際に5月26日にはイランが米軍の無人偵察機を撃墜し、イスラエルはレバノンへ120回を超える大規模空爆を行いました。

さらに6月に入るとイランがホルムズ海峡の完全封鎖を宣言して米軍との直接交戦に発展し、4月の停戦以来最大の応酬となるなど、破壊的なエネルギーが軍事関連で噴出する形となりました。

「金星と海王星のハードな繋がりで金融市場での不透明な動きや根拠の薄い乱高下に注意」ともお伝えしていましたが、この1カ月の原油市場はまさに真偽不明の「合意間近」情報に振り回されて急落と反発を繰り返しました。

株式市場も日経平均が6月3日に史上最高値を更新した直後、半導体株の世界的な急落を受けて6月8日に2,500円を超える記録的下落となるなど、比較的星の流れ通りの結果になっています。

株価とエンタメ・レジャービジネスは盛り上がる

そんな状況での6月の新月からの星の影響を見てみましょう。 新月は6月15日午前11時54分です。

今回の新月は、4月に双子座入りした革命の天王星と同じ双子座で起きています。双子座は情報・通信・流通を象徴する星座ですので、今月は情報やテクノロジーが主役になりやすい1カ月です。実際に新月当日からG7サミットが開幕し、翌16日からはウォーシュ米FRB(連邦準備制度理事会)新議長にとって初となるFOMC(連邦公開市場委員会)も開かれますので、世界中が要人の発言に振り回されやすいタイミングと重なります。

さらに新月の時点で水星と土星がハードに繋がっていますので、米イランの停戦交渉が思うように進まなかったり、FOMC後の利下げに否定的な発言で株式市場が冷え込んだりする場面もありそうです。

そして7月4日頃には火星と天王星が双子座で重なります。火星は攻撃性、天王星は突発性を意味する天体で、予測のつかない軍事行動や、交通・通信での突発的なトラブルが発生しやすい配置です。

緊迫が続くホルムズ海峡情勢はもちろん、サイバー攻撃や交通機関の混乱にも警戒したい時期で、7月6日頃には太陽と土星もハードに繋がるため、7月上旬は重いニュースが続くかもしれません。

ポジティブな面としては、6月30日に幸運の天体である木星が獅子座へ移動します。獅子座はエンターテインメントを象徴する星座で、この影響は約1年続きますので、エンタメやレジャー関連の盛り上がり、そして株式市場にも前向きな空気が戻ってくることが期待できそうです。

私たち個人への影響としては、双子座の新月は情報収集や学び、発信を始めるのに適したタイミングです。一方で7月上旬は突発的なトラブルが出やすい配置が続きますので、衝動的な発信や判断を避け、ひと呼吸置くことを意識して過ごすようにしてください。

引き続き、ホルムズ海峡情勢や相場の急変などの情報にはアンテナを張り、雲行きの怪しい情報を感じたら可能な限りの危機回避をするようにしてください。

【企業ピックアップ】AGC

毎月気になる企業をピックアップし、その企業の占星術的な視点からポイントをお伝えしています。

今回はAGC<5201>(旧・旭硝子、1907年9月8日創立)をピックアップしました。

AGCは旧社名の「旭硝子」の方が馴染みのある人も多いかもしれません。ビルや自動車の窓ガラスで世界トップクラスの素材メーカーです。三菱財閥の創業家に生まれた岩崎俊彌氏が、当時輸入に頼っていた窓ガラスを国産でつくろうと立ち上げた会社で、2018年に社名を現在のAGCに変更しました。

そのAGCの転機となったのが2016年です。この年にドイツとデンマークのバイオ医薬品の製造を受託する会社を相次いで買収し、「ガラス会社がバイオ企業へ変貌した」と話題になりました。

2021年には北米の建築用ガラス事業を売却するなど「脱ガラス」の動きも加速しています。ただ、このバイオ事業は2024年に1,183億円の損失を計上することになり、同社は過去最大の赤字に転落してしまいました。一方で株価は2026年6月に8,000円台と高値圏にあります。

ガラス会社からバイオ会社への転身は果たして成功するのか、そんなAGCの今後を西洋占星術を使ってチェックしていきたいと思います。

普段は堅実だが、いざという時には思い切った決断

最初にAGCの企業傾向を占星術で見てみます。

同社のホロスコープを見ると、企業の推進力である太陽の他に、情報発信を意味する水星、財政面を意味する金星の三つの天体を乙女座に集中させており、かなり特徴的な天体配置であることが分かります。

乙女座は緻密さや品質へのこだわりを象徴する星座で、健康や医療とも縁の深い星座です。精度が命のガラスで100年以上世界トップクラスであり続けているのは、この乙女座らしさが発揮された結果と言えるでしょう。最先端の半導体に使われる特殊なガラス部材にいたっては、世界で実質2社しか作れないと言われています。

勢いの火星は山羊座にあり、乙女座の天体を援助する形で繋がっています。山羊座はプロフェッショナルを意味する星座ですので、コツコツと技術を蓄積してきた同社の堅実さがよく表れています。さらにこの火星には革命を意味する天王星が重なっており、普段は堅実なのに、いざという時には思い切った決断をする性質も持ち合わせています。

ただ、その火星に対して、惑わす海王星が対向しています。

こうなると計画と現実のあいだに曖昧さが生じやすくなります。バイオ事業が想定通りに進まず、投資判断の盲点が露見し大きな損失につながったのは、この弱点が出てしまった結果ではないでしょうか。

一方で海王星は薬や化学を象徴する天体でもあり、同社の太陽を援助する繋がりも持っていますので、バイオ医薬という分野自体は同社と縁の深いテーマなのです。

このようにAGCは緻密さと大胆さを併せ持つ企業であることが分かります。

2027年までは「土星回帰」で気が抜けない状況が続く

ではこれからAGCの今後の流れを見てみようと思います。

まずバイオへ舵を切った2016年のホロスコープを見てみると、拡大を意味する木星がちょうど同社の太陽や水星にピッタリと重なっており、これは占星術における約12年に一度の拡大と発展の幸運なタイミングになります。それと同時にこの年は、試練を意味する土星が太陽や水星にハードに繋がる時期でもあり相反する影響を同時に受けていた時期であることが分かります。

これはつまり、これまでのガラス事業の限界を突きつけられながら、新しい分野への追い風も同時に吹いていたと解釈できます。9月と12月の二つの買収でバイオへ舵を切った決断は、一方の問題に対処しつつ、一方で新規事業をスタートさせる、離れ業をやってのけた時期と言えるでしょう。

次に2021年です。北米の建築用ガラス事業の売却を発表した2021年6月のホロスコープを見てみると、革命の天王星が同社の金星と火星に立て続けに援助する繋がりをしていました。財政面と実行力に変化の追い風が吹く配置ですから、長年やってきた事業を手放して身軽になるには望ましいタイミングだったことが分かります。実際にこの年、同社は純利益で過去最高益を記録しています。

やはり苦しかったのは2024年から2025年です。約29年に一度、土星が生まれた時の位置に戻ってくるサターンリターン(土星回帰)という現象があり、多くの企業がこの時期に、試練とも言えるイベントが頻出する時期に当たります。同社にとって4回目のサターンリターンがちょうど2025年でした。バイオ事業の大きな損失や、アメリカの工場からの撤退という痛みを伴う整理は、土星の試練がそのまま表面化した事例と言えるでしょう。

そんな苦しい時期を経た現在ですが、実はこの土星の影響はまだ完全には抜けておらず、2027年3月まで断続的に続きます。もうしばらくは気の抜けない状況が続きそうです。

来年秋から好転、業界を揺るがす挑戦もありうる

ですが、これを抜けた2027年の9月から10月にかけて、約12年ぶりに木星が同社の金星・太陽・水星に次々と重なっていきます。バイオへ舵を切った2016年と同じ拡大の星回りが、再び巡ってくるのです。同社はバイオ事業の黒字化を2027年以降と見込んでいますが、まさにその年に木星が戻ってくるわけですから、占星術的視点においても同社の予想を後押しする星配置になっています。

気になる「ガラス会社からバイオ会社への転身は成功するのか」については、先述の通り乙女座は健康や医療と縁が深く、バイオ医薬は同社の星の本質と相性が良い領域です。海王星の曖昧さで回り道はしたものの、得意な分野に絞り込む今の立て直しは同社の星の配置と整合しており、2027年の木星の追い風で実を結ぶことが期待できそうです。

そして次の大きな転機は2028年から2029年です。

双子座に入った革命の天王星が、乙女座の天体たちへ順番にハードに繋がっていきます。会社の土台そのものを揺さぶるような配置ですから、バイオに続く次の大きな決断を強いられる時期になるかもしれず、また業界を揺るがすイベントが発生する可能性もありそうです。

ですから、まずは2027年3月まで続く土星の試練を乗り越え、同年秋からの木星の追い風に一気に乗れるかが当面の焦点になりそうです。ガラスの老舗がどんな姿へ変わっていくのか、今後の展開がとても楽しみです。

*次回公開予定は7月13日です。

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