ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まってから4年半。侵攻は現在も続く中、7月末時点でのウクライナから関西への避難者は336人となっています(出典:出入国在留管理庁)。

MBSは1年半前、日本での避難生活を送るとある親子に出会い、取材を続けてきました。その親子は去年5月、夫が残るウクライナへ帰国しましたが、今年4月に再び日本に戻ってきました。

現地で一体なにがあったのか?そして“新たな挑戦”を始めた親子の思いを取材しました。

ロシアによる軍事侵攻で生活が一変した親子

【ウクライナ侵攻】祖国へ帰国した親子が直面した厳しい現実「鳴...の画像はこちら >>

7月、兵庫県西宮市のこども園でウクライナから来た親子と再会しました。

オルガ・クトバさん(43)とひとり息子のレブくん(6)。ロシアによるウクライナ侵攻が始まってから、日本に避難していた2人。MBS取材班との出会いは1年半前にさかのぼります。

元々ダンサーだったオルガさん。ウクライナの首都・キーウで夫のアンドリーさんとレブくんの3人で暮らしながら、子どもたちにダンスを教えていました。

しかし、ロシアの軍事侵攻で生活が一変します。

(ウクライナから避難 オルガ・クトバさん ※去年2月)
「爆発音で目が覚めました。ストレスを感じて動くことができなかった
『自分の身は自分で守れる、でも3人でいたら守るのは難しい。みんな死んでしまうかもしれない』と夫は言いました」

夫を残し親子2人で日本に避難も…「お父さんと一緒にいたい」

【ウクライナ侵攻】祖国へ帰国した親子が直面した厳しい現実「鳴りやまない空襲警報」「玄関で夜を明かす日々」 日本へ再避難し…6歳息子が新たな挑戦「避難先でもいろいろな経験を」
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2022年4月。日本文化が好きで、知人がいたことなどから神戸に避難。

夫・アンドリーさんは、オルガさんの母親の介護のため、ウクライナに残りました。

(オルガさん)「ソバです。ウクライナではそのままで食べます」

レブくんは日本に来たとき、まだ1歳7か月。祖国の文化を教えるため、家ではなるべくウクライナ料理を作ります。

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長引く侵攻。気がかりなのは、ウクライナに残る夫・アンドリーさんのことでした。

【去年2月のビデオ通話でのやり取り】
(オルガさん)「昨夜はどうだった?ミサイルは飛んでこなかった?」
(アンドリーさん)「ここには飛んでこなかった。おかげさまで落ち着いているよ」
(オルガさん)「どこに(ミサイルが)飛んできたの?」
(アンドリーさん)「主にオデッサだね」

レブくんは次第に「お父さんと一緒にいたい」と強く訴えるようになりました。

(オルガさん)「(レブ君が)朝昼夜、毎日いつお父さんに会いましょうか、お父さんと遊びたい、いろいろと一緒にしたいと言う。だから帰ります」

家族の再会 しかし…直面した現実

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そして、去年5月。3年近くの避難生活を終えて、ウクライナに帰国しました。

アンドリーさんと再会し、もともと住んでいたキーウのマンションで、家族3人での暮らしがようやく戻ってきました。

(オルガさん ※去年6月)「掃除する、遊ぶ、食べる、ピザ作る、外に行く、なんでも一緒です。

家族と一緒は全然違う人生。全然違う気持ち

しかし…現実はそう甘くはありませんでした。

今年4月に再び日本へ 日本語を勉強しながら仕事を探す日々

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夜になると、空襲警報が鳴りやまず、いつでも避難できるように、自宅の玄関で夜を明かす日々が続きました。

日中も電気が使えず、終わりの見えない生活に、オルガさん自身がまいってしまったといいます。

(オルガさん)「発電所に攻撃がよくきました。ドローンが来て火事になります。それをレブくんに見せて、危ないから帰りましょうと。避難するから準備しましょうと、レブくんに少しずつ教えた」

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結局、今年4月に住み慣れた日本に戻ってきました。自治体などの支援を受けて西宮市内の県営住宅で暮らしています。

いつまで避難生活が続くか分からないため、オルガさんは、日本語を勉強しながら、仕事を探しています。

(オルガさん)「日本語が上手になりたいね。何年か勉強が必要だけど、レベルが高くなりたい」

6歳になったレブくんが“新たな挑戦”

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レブくんは8月で6歳になりました。今はこども園に通っています。

(園児)「なにこれ?」
(レブくん)「ロボットを作っている」
(園児)「ロボットすごーい」

友達もでき、日本語でのコミュニケーションにも慣れてきました。

すくすくと成長するレブくん、この夏、新たなことにチャレンジします。

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淡路島で開催される「キッズファッションショー」のモデルです。プロのモデルを目指す子どもも大勢参加するイベント。「避難先であってもいろいろな経験をしてほしい」というオルガさんの思いがあって、出演を決めました。

本番まであと2週間。ダンサーの経験があるオルガさんが、お手本を見せます。

(オルガさん)「この時間ね、将来がわからないから。レブくんはいろんな経験ができればいい。どこに避難するかは関係ない」

迎えたファッションショー当日 オリジナルのポーズで観客を和ませる

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8月8日、レブくんが初めて出演するキッズファッションショー「JAPAN KIDS FASHION WEEK 2026」の日です。

会場には出演者やスタッフら、いろいろな世代の人たちがいますが、レブくんは物怖じしている様子は全くありません。

本番が始まりました。世界各国から集まった59人の子どもたちが、有名ブランドなどの衣装を身にまとい、ランウェイを歩きます。

初挑戦のレブくん。

緊張した面持ちで一歩一歩前に…。少し慣れてきたのか、途中からは自ら考えたポージングで観客を和ませました。

(観客)
「かわいかったですね」
「小さいながらにランウェイを歩いていることに感動しました」

「いろんなことにチャレンジ。今は日本で頑張る」

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レブくんは大舞台を終え、オルガさんのもとへ…

(オルガさん)「とてもいい経験ができて本当にすごい。難しかったね。いろいろと緊張したけどできました」

離れて暮らす父・アンドリーさんにもビデオ通話で初めての挑戦を報告します。

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(レブくん)「パパ!パパ!パパ!すごくいっぱい練習したんだよ。全部上手にできたよ」
(オルガさん)「なんて偉い子なの。よくできたね」

(オルガさん)「ウクライナのことはもちろんつらい。考えるとすごく苦しくなる。だからいろんなチャレンジをします。(侵攻のことを)忘れられるようにかな。

今は日本にいます、頑張りましょう」

(2026年8月11日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」内『特集』より)

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