「スマホを使用しながらはダメです」。車で運転中、一人の白バイ隊員に呼び止められた。

運転していたのは、とある居酒屋の店長。いわく、スマホは店舗に忘れてきており、明らかに白バイ隊員の見間違いだったという。にもかかわらず、白バイ隊員は「操作していたのを私は見ました」の一点張りで……。

「スマホは店に忘れたのに…」運転中に白バイ隊員から一方的な“...の画像はこちら >>
 10月20日、X(旧Twitter)にて、東京都足立区で海鮮居酒屋を経営する店長のポストが話題を集めた。投稿したのは、「海鮮居酒屋 つっち~」(@kaisentucchi)の店長だ。このポストは投稿してからたちまち注目を集め、「警察の現認は絶対なのか」「点数稼ぎではないか」といった議論が巻き起こり、8年前の出来事だというのに、投稿からおおよそ2週間で約1万6000インプレッション、「いいね」は約9万件を超えた。

「スマホを店舗に忘れていなかったら違反切符を切られていた……」と語るつっち~の店長。彼に事の一部始終を詳しく聞いた。

スマホ忘れただけなのに……

「スマホは店に忘れたのに…」運転中に白バイ隊員から一方的な“誤認摘発”。「車内全部探せ」ブチ切れた居酒屋店長が明かす警察トラブルの顛末
※写真はイメージです(Adobe Stock)
「市場に仕入れに行こうとしていて妻と子どもを店で降ろしてから車を運転していました。スマホはそのときに店に置き忘れていました」とつっち~の店長。さらに彼は、

「自分としては、交通事故になり得るかもしれないので、スマホ操作をする気などまったくなく、ゴールド免許取得を目指して日々運転を心がけています」と普段の運転に対する姿勢についても真面目に語っていた。

 そんなポリシーを持って普段から安全運転を心がけるつっち~の店長は、8年前、例の事件に遭遇した。

「スマホを使用しながらはダメです!」

 彼を呼び止めたのは、一人の白バイ隊員だった。
この隊員は、つっち~の店長が「片手でスマホを操作していたのを見た」という。

 「スマホを店に忘れてきたので持ってない」。つっち~の店長ははじめ、誰でも間違いはあるという感覚で、その隊員に言ったという。しかし、隊員は横柄な態度で「操作をしていたのを私は見ました」の一点張りだったそうで、その場で違反切符を作成したそうだ。

 当然、つっち~の店長は納得できず、「さすがにブチ切れた」とポストに記していた。

 そこで一つ疑問が浮かび上がる。なぜ白バイ隊員は、つっち~の店長がスマホを操作していたと思い込んで違反切符を作成したのだろうか。つっち~の店長はこのことについてこう語る。

「白バイ隊員がなぜ自分がスマホを操作していると勘違いしたのかは、分かりません。自分は当時、普通に運転していただけです。(ポストの)コメントに書かれていた通り、もしスマホを所持していたらと思うと操作していなくても違反切符を切られたかもしれません」

 はたして、本当に白バイ隊員は見間違えたのか、はたまた、言いがかりをつけて点数稼ぎをしようとしたのかは、その白バイ隊員でないと分からない。

「早くしてくれ!」このままだと2日間、店を営業できない

 つっち~の店長は「車内でもなんでも全部探してくれ!」と言って白バイ隊員が納得するまで車内にスマホがないか探させたという。当時の心境をこのように話す。


「当日、市場に仕入れに行かなくてはいけない。これで間に合わなかったら次の日は休市のため、2日間休まなくてはいけない……という売上損失を考えながらも、なぜ自分がスマホを持っていないと話しても聞く耳を持ってくれないのかという二つの苛立ちがありました」

 その後、スマホが車内にないことを確認した白バイ隊員は、「ないですね」のひと言だった。

「無実が証明されたときの白バイ隊員の態度は謝罪の言葉はなく不満げに『ないですね』だけでした」と苦笑いするつっち~の店長。

 その後、頭にきたつっち~の店長は、

「こっちは最初から持ってないって言ってんだから検査すればいいだけなのに、『私は見ました』って何を見てんだよ!」

 あまりにも一方的すぎること、こちらが所持してないことに対して聞く耳を持たないで違反切符を切ろうとしたことについてその白バイ隊員に説教したという。

「最初から手荷物検査や車内検査をすれば余計な時間を取らなかったのに、これで市場に間に合わなかったらどう責任とってくれるんだ! という気持ちでいっぱいでした」

 当時を振り返って、静かな怒りを見せていた。

 また、Xでは、「市場に仕入れに行く途中だったので、間に合わなかったら営業できないから、損害賠償請求するからな! とキレて白バイ隊員の所属と名前を抑えて急いで仕入れに向かう」と怒りをあらわにしていた。

今では笑い話に

 事件から時間が経った今では、当時の従業員や常連客との間で、この白バイ隊員とのエピソードを笑い話にしているそうだ。

「お客様や当時の従業員からは『よくトラブルに巻き込まれるよね』と笑われました。ポストの反応に驚きましたが、8年前にすでに笑い話にしているので怒りなどはありません」

 彼の表情は、穏やかにほころんでいた。

 ちなみに、このポストには、「自分が違反したと分かっているときは素直に警察の対応に従う派です」とも書いてあった。その後、彼の警察へ対する見方などは変わったのだろうか?

「当時の出来事に関しては、こちらに不備は一切なかったのではっきりと言いましたが、基本的には普段から巡回などして違反の取り締まりをしてくれていることに感謝しています。

 白バイ隊員の方も人間ですから見間違えることはあると思いますが、ちゃんとこちら側の話も聞いてほしいと思いました」

 つっち~の店長の言うとおり白バイ隊員も人間だ。
本当に見間違えることもある。だが、最近ニュースでも取り上げられるように警察の不祥事が続いているのも事実だ。彼が遭遇した白バイ隊員が点数稼ぎのために違反切符を作成しようとした可能性も否めない。理不尽な言いがかりをつけてくる警察官もいる。そのような警察官に遭遇したことがある人もいるだろう。しかし、そんな警察官だけでなく、つっち~の店長が話すとおり、善良な国民を命がけで守る警察官もいるということを忘れないでほしい。

<取材・文/水野高輝(ミセル)>
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