搭乗橋のない駐機場などで旅客が飛行機に乗り降りする際などに使われる、階段つきの車両「ステップ車」。羽田空港のタラップ車には抗ウイルス・抗菌コーティングが施され、衛生環境が向上しています。

効果は3年以上持続!? 「美術工房」のコーティング剤

 搭乗橋(ボーディングブリッジ)のない駐機場などで旅客が飛行機に乗り降りする際などに使われる、階段つきの車両「ステップ車」。空港でよく見かける車両のひとつで、「タラップ車」とも呼ばれます。JAL(日本航空)が2021年3月9日(火)、羽田空港にあるステップ車に、抗ウイルス・抗菌コーティングを施しました。

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羽田空港で運用されているステップ車に、抗ウイルス・抗菌コーティングが施される様子(2021年3月9日、乗りものニュース編集部撮影)。

 抗ウイルス・抗菌コーティング剤は、大阪市中央区で美術品の軸装などを手掛ける工房、清華堂が手掛けた「SRW-30」です。文字どおり、抗菌はもちろんのこと、抗ウイルス作用によって、特定ウイルスを不活性化する効果があるそうです。

また、人体への安全性も高く保たれているのも特徴です。

 JALでは新型コロナウイルス感染拡大下、このコーティング剤を空港設備に散布する取り組みを進めています。羽田空港で同社国内線が就航する第1ターミナルの空港設備には、2020年11月に実施。今後は2021年度内を目途に、ほかの国内就航空港へも、順次コーティング作業の実施を目指します。

 ステップ車にコーティングが施されるのは、那覇空港、成田空港に次いで、羽田空港が3空港目になります。羽田空港では、JALグループが保有するタラップ車28台すべてにこのコーティングが実施されるとのこと。

なお、このコーティング剤は霧状で、手すりなど不特定多数が触れるであろう場所に散布されました。この持続効果は、3年から5年とされており、長期的な効用が見込まれます。