韓国芸能界の「性接待」を暴露して自殺した女優のチャン・ジャヨンさんが知人宛ての手紙で「私のような被害者はほかにもいる」と書きつづっていたことが分かった。チャンさんの自殺から2年目を迎えた7日、同国は「チャン・ジャヨン事件」で再び大騒ぎとなっている。


　韓国のSBS放送は6日に続き連夜、故チャン・ジャヨンさんの直筆手紙の内容を報じた。手紙には「先輩のAさんも後輩のBさんも接待を強要されていた」、「酒の接待には10代後半や20代前半の芸能志望生が多く同席していた」などと打ち明けており、SBSは「今回の捜査は竜頭蛇尾（りゅうとうだび）で終わらせてはいけない」と力説した。

　また、チャンさんが所属していた事務所の応接室にはベッドとシャワールームが完備されていたことも判明。SBSは警察が上記の事実を把握しながらきちんと捜査を行っていないとし、警察への批判を強めた。

　SBS放送の関連報道を皮切りに韓国メディアは同話題で持ち切りだ。さまざまな情報が錯綜（さくそう）するなか、野党民主党は警察と検査に再捜査を強く求めるなど、政界にも波紋が及んでいる。
野党の厳しい追及を受け、イ・ギナム法務長官は「再検討する」と述べ、捜査が再開される可能性が出てきた。

　関連記事のコメント欄には手紙で言及した31人の名前の公開を求める書き込みが殺到、「証拠不十分」の不起訴処分で捜査を終結した警察に対する非難も相次いだ。

　しかし、警察は知人とされる人物が2003年から服役中で、うつ病を理由に2006年から治療を受けており、7日に刑務所で行った調査の結果からも「信ぴょう性に欠ける」との見解を示した。今後、SBS放送と情報提供者から手紙を確保し、真偽について調査を進める方針だ。（編集担当：金志秀）

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