――沖縄国際映画祭に参加した感想を教えてください。
逢沢:レッドカーペットを歩く貴重な体験ができ、うれしかったです。とても寒い中すごく高いヒールを履いたので、いろんな意味で印象に残りました。
林:大勢の人の前をかっこいいAKIRAさんと、ほかのみなさんと……。
ゴリ:AKIRA以外を、“ほか”という言葉でまとめようとしたな(笑)!
ほんこん:思い出しただけ立派なので、許したるわ。
林:違います! ゴリさん、ちすんさん、逢沢さんたちと一緒にレッドカーペットを歩けたことを光栄に思います。
AKIRA:沖縄国際映画祭に初めて参加させていただいて、沖縄や日本のみなさん、そして世界各国に元気を届けようというメッセージがすごく伝わってきました。参加でき光栄に思いますし、みなさんが僕らの作品だけではなく全作品を見て楽しんで、元気になってくれたらうれしいなと思いました。
ゴリ:レッドカーペットでたくさんの人たちが、一生懸命手を降ってくれたんですよ。僕も振り返していたんですけど、ビミョ~に目線がずれていた。結局、僕の後ろを歩いていたAKIRAしか見てないんです。
ちすん:3回目の参加ですが、去年のレッドカーペットは歩く時小雨が降っていて、今年もものすごく寒かったので、スカートばかり気になって困りました。せっかくの晴れ舞台なので、優雅に堂々と歩きたかったです。
ほんこん:映画祭には初参加ですが、主催の吉本興業のパワーはすごいなって思いました。よくよく考えたら映画は、スクリーンを舞台にした芸術ですよね。舞台劇と通じます。吉本らしい原点だなって思いましたね。そして長いレッドカーペットは湿度があるからええけど、乾燥していたら静電気がすごいだろうと心配で。屋内でのレッドカーペットだったら、静電気が発生してバチバチゆうてたかも。ホテルでカード入れたらバチってくるみたいに。
ゴリ:なんの話してるんですか!
ほんこん:バカヤロウ! 今はエネルギー問題がいっぱいあって……。
ゴリ:いいですよ、もう!
全員:爆笑
――AKIRAさん、ホスト役を演じていかがでしたか?
AKIRA:ホストは外から見ると華やかに映りますが、華やかじゃない部分9割の、イメージと真逆の世界だと思います。
――ほんこんさんとゴリさん、ホストはいかがですか?
ほんこん:バカにしとるのか!
全員:爆笑
ほんこん:ホストはサービス業で、芸能人もそういう部分を持っているんじゃないかなって思いますよ。芸能人はカメラが回ったりしたら、ぱ~んってその世界に入っていきますからね。AKIRAくん、剛くんはそういった面で長けてるんちゃいますかね。
ゴリ:AKIRAみたいに身長はあるわ、男っぽさあるわ、笑ったら急に可愛い笑顔出すわ……どの女性だって、何百万円も貢ぐでしょうね。それで、金融に走って借金地獄が始まります。AKIRAは借金のスタートだと思ってください。そのくらい本当に女性キラーですよ。
全員:爆笑
――そんなホストという仕事を、林くんはどう感じましたか?
林:大人の世界は全然わからないんですけど、AKIRAさんがすごくかっこ良くて面白くて、いろんな顔を持っている役を上手に演じていたので、やっぱりすごいって思いました。
――将来、アキラさんみたいになりたいですか?
林:はい。
――EXILEに入りたいですか?
AKIRA:ぜひ入ってね! 次の世代に。
林:じゃ~入ります。
――AKIRAさん、演じた沖田大和という役は大人になりきれない面がありましたが、ご自身と重なる所はありますか?
AKIRA:父と息子を描いた作品ですが、縦の関係ではなくて横の関係を意識をしました。親子だけど同志で、友達のようなライバルのような。僕は俳優としてはまだまだですが、今回は遼威(ろい)くんとの関係をそんな風にリンクさせ、小学校一年生の気分で、1から一緒に作っていこうという感じでしたね。現場の空気感も自分の中で取り入れて、一緒に前に進んで行く所をすごく意識しましたので、そういう所がやりやすく、違った表現方法ができたんじゃないかと思っています。監督からはいろんなアドバイスをいただいて、自分は真っ白になって、監督の色に染まりたいという一心でしたね。その中でなるべく等身大でいければいい、という心構えでいました。監督がいろんな色をつけてくださって、沖田大和という人間が完成したんです。
――お父さんという役柄が新鮮でしたが、男の子と一緒に過ごされてどうですか?
AKIRA:早くお父さんになりたいです! ものすごく大変だとは思うんですけど、男の子とは喧嘩もできるし、自分の子どもを通して甘える勇気を持てたらいいですよね。遼威(ろい)くんみたいな子どもが欲しい。
ゴリ:AKIRAがその気になれば、生んでもいいっていう女性はいっぱいいると思うよ。
AKIRA:はい(笑)。子どもは2人がいいですね。女の子と男の子、それか双子とか。
――ゴリさんは、お父さんとしてのアドバイスはありますか?
ゴリ:アドバイスと言うより、多分家の子どもは僕よりも、AKIRAの子どもに生まれたかったと思います。
AKIRA:いや、それはないでしょう(笑)。
ゴリ:父親とか子育ては、結局その子を愛しているのか好きなのか、という問題だと思うので、AKIRAは素晴らしい父親になると思いますよ。遼威(ろい)くんとしゃべってるのを見ていても、子どもがすごく好きだとわかりましたから。
――転職する場面が出てくる作品ですが、みなさん転職するとしたら何をやってみたいですか?
ほんこん:職人になりたいですね。仏壇作るのか仏像作るのか……ずっと集中できるのをやりたいですね。
ちすん:スタッフ側に回ってみたいですね。
ゴリ:僕は海外に行きたい。旅して食ってというぜいたくな話はないと思うんですけど、記事を書いたり写真を撮りながら生活できるとしたら、幸せな人生だろうと思います。独身じゃないとダメでしょうけどね。もし独身だったら、定住を持たずに世界中あちこち行きたいですね。
AKIRA:僕もほんこんさんと一緒で、何か作り込むというか、職人さんになれたらすごく面白いだろうなと感じることがあります。それが何なのかわかりませんが、靴や服が好きなのでそういう物であったりとか。
林:ゴリさんが世界中回って写真撮って記事を書くって言ってましたが、僕もいろんな国を回りたい。素敵な物を見ると残したくて写真を撮りたくなるので、いろいろ回ってキレイな写真を撮りたいです。
逢沢:小さな頃からの夢だったイルカの調教師になりたいです。
――AKIRAさんにお聞きします。コメディホラーや時代物。中華アクションもこなした後、この『ワーキング・ホリデー』というハートフルな作品に出られましたが、俳優として進みたい今後の方向性は?
AKIRA:スクリーンから、出演者や作品なりのメッセージを届けられたら嬉しいですね。そういう役者でありたいと思っています。でも俳優としてまだまだな自分がいるので、目の前にある作品に正面からぶつかり、作品の中の役として生きられたら素敵だなと思いますね。その瞬間瞬間を大事にしていきたいと思います。
――パフォーマーとしての意識と、俳優としての意識は、違ったりしますか?
AKIRA:結局一緒ですが、映画などほかの現場では13人のEXILEメンバーの責任を背負っている感覚はあります。だらしない行動をとったり、作品に対して思いが薄かったりする場合は13人に泥を塗ってしまうことになる。その逆として、EXILEの鎧を着て芝居の現場に行くのは、共演者の方々に失礼になってしまうので、ゼロで望む気持ちです。EXILEの鎧をあえて脱ぎ捨てていますね。等身大のまま、お仕事させていただくことを強く心がけています。その思いを忘れず、背伸びせずに一生懸命頑張っていきたいですね。(取材・文責:饒波貴子/撮影:豊川世利子)
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『ワーキング・ホリデー』
「はじめまして、お父さん」。元ヤンキーでホストの沖田大和の生活が、しっかり者の小学生・進の爆弾宣言で一変。突然現れた息子と暮すことになった大和は宅配便ドライバーに転身するが、荷物の世界も親子の世界も謎とトラブルの連続で……!? 大人になりきれない青年と、子どもになりきれない少年の“笑って泣ける”冒険物語。 2012年作品/監督:岡本浩一/出演:AKIRA、林遼威、綾野剛、逢沢りな、西野亮廣(キングコング)、忽那汐里(友情出演)、近江谷太朗、ちすん、永田彬、ほんこん、ゴリ(ガレッジセール)