世界16ヶ国語のツッコミも学べる、吉本興業の手帳
(上)題字は酉年代表、ぐっさんこと山口智充によるもの(下)吉本ならずとも使えそう(?)な、遅刻の言い訳集
警察官に警察手帳、新聞記者に新聞手帳。それぞれの職種にあわせ、便利に使える手帳があることは知られているが、あのお笑い界の殿堂、吉本興業には、吉本の社員のために作られたという「吉本興業の手帳」があるのをご存じだろうか。


一見したところごく普通のビジネス手帳だが、中を開けば、もうそこから吉本イズムが満載。ページを開くと、右肩には「今週のギャグ」が。「あんたバカね、オホホ(坂田利夫)」など、歴代の吉本芸人の名ゼリフが週替わりで楽しめる。スケジュール表は午前3時まであって、残業という言葉とさえ無縁な激務にしっかり対応。おまけページの「世界で役立つ言葉」では、「ありがとう」などのほかに「領収書をください」「なんでやねん」「しゃれにならんがな」といった言葉が、ご丁寧に16カ国語分も解説されているので、これさえあれば世界中のどこでもツッコミができそうだ。

とにかくスミからスミまで、「お笑い」と「吉本」のカラーで染まったこの手帳。
芸人ならまだしも、社員がここまでしなくてもと思ってしまうのだが、元吉本社員の友人いわく、「芸人と24時間付き合うには、笑いのセンスは必須。ボケにしろツッコミにしろ、常に笑いへの瞬発力が要求されんねん」とのこと。キ、キビシイ……。おまけのページの「吉本社員の退職理由/ベスト30」の15位には「誰かのボケに、いちいちコケるのがしんどい」とあるが、これもあながちネタじゃなかったりして。

ちなみにこの手帳、吉本興業のホームページのほか、一部の大型書店でも購入できる。芸人になりたい人も吉本興業で働きたい人も、自分がどれだけお笑い漬けの日々を送れるものか、まずはこの手帳を使って試してみるといいのでは。

(矢部智子)