ネットカフェで全自動人間洗濯機を初体験
(上)これが人間洗濯機!!(下)あけるとこんな感じ。
電車内の中吊り広告にて、「ネットカフェに全自動人間洗濯機導入」の一文を発見。さっそく次の休日にJR大阪駅すぐ、ビジネス街のど真ん中にあるメディアカフェポパイ桜橋店に出掛けた。
お得な複数時間コースもあるが、とりあえず1時間390円のコースを選択する。
「選択、その後に洗濯? プププ……」
一人でダジャレを楽しんだ後、恐る恐る店員に声をかけた。

「すいません、人間洗濯機やってみたいんですけど……」
「ハイ、今空いていますからどうぞ〜」

笑顔の素敵な店員さんから、バスタオルや洗顔料、化粧水、乳液などのセットが入ったかごを渡される。特に別料金は発生しないという。ただし、使用時間は1人30分まで。施設内には通常のシャワールームや日焼けマシーンなどもあり全て別料金無し。


それにしても、パソコンに向かう客やコミックを読み耽る客の中をお風呂セットを持って歩くのは何となく気恥ずかしい。自然と小走りになりながら、ついにお待ちかねの全自動人間洗濯機とご対面。第一印象は「でか〜!」優に2メートルはあろうか。見た目は宇宙船のようなフォルムで未来的だ。
一人きりの個室で使用方法などを読みながら、カプセル状のフタを開け横たわる。「グルグルせんよね〜。
乱暴にせんよね〜」と、スタートボタンを押すことを一瞬ためらったが、それはすぐに、杞憂だとわかった。全て自動でボディシャンプー噴射、可動式全身シャワー、遠赤外線サウナ、スチームなどの気持ちの良いプログラムが次々と繰り出される。
ベット部はネット状なので、さながらハンモックに横たわっているような心地良さで、このまま深い眠りにいざなわれそう……。

おっと、寝ちゃダメ! 睡魔に打ち勝ち、帰宅後にメーカーに電話取材を試みた。京都に本社のある株式会社アバン、営業本部の奥村さんに話を伺った。

私「どんな所に設置されていますか?」
奥村さん(以下奥)「エステティックサロンやスポーツジム、ネットカフェへの導入は最近ですね」
私「個人で購入された方はいますか?」
奥「お問い合わせは何件かいただいておりますが、個人のお客様への販売実績は無いですね」
私「ちなみに、お値段は?」
奥「1800万円です」
私「えっ〜!!!! ……と、最後にモニターの前の皆様にメッセージをお願いします」
奥「別名モノグサ・マシーンの全自動人間洗濯機。
エステ効果も抜群なんです。ただその名称から、グルグルと洗濯機に掛けられてしまうような怖いイメージがあるようですが、ぜひ一度体験してみてください。実際、あまりの気持ち良さにリピーターが多いんです」

まだまだ家庭へ導入できるような価格ではありませんが、元々は介護用機器としての発想から誕生したということ。ビジネス街のど真ん中、全自動人間洗濯機に我が身を洗われ、身も心も癒される。何だか命の洗濯までできたようなそんな気がした。

しかし、真横に普通のシャワーが併設されていることに、微妙な本末転倒さ加減を感じたことも事実であった。
(吉田ジョージ)

※上記本文でご紹介した「人間洗濯機」は、現在のところ同機械は撤去し、ご利用できない状況となっております(2008年7月、エキサイトニュース編集部)