中国メディア・今日頭条は21日、日本のアニメ・デザイン系の大学で課される入学試験を見て、中国の大学でアニメを専攻した筆者が「自分は中国でニセモノのアニメを学んだのかもしれない」と嘆いている文章を掲載した。
文章は「自分でも悪くないと思う大学でアニメを専門に学んだが、カリキュラムの90%以上はアニメ専門でない教員が教えていた」と紹介。しかも教員たちはアニメに何の興味も持っておらず、「毎日出席のために授業に出ていた」と感じるほどつまらない4年間だったとした。
そのうえで、日本の大学のアニメ・デザイン専攻が実施する入学試験の内容と、その合格作品や参考作品を紹介している。取り上げられたのは、京都精華大学マンガ学部の「ロボット掃除機宣伝イラスト」作成、「『私の音』をテーマとした作画」、多摩美術大学が出題した「『FACE』の4文字を用いたデザイン画作成」だ。
記事は、これらの試験や作品を踏まえたうえで「ロックやアニメは極めて感染力の高い芸術であるとともに、インスピレーションや想像力をものすごく必要とする芸術である」と感じたことを紹介。中国の学生はインスピレーションと想像力が大いに不足していることを指摘したうえで「国がアニメ産業の振興を図り続けているが、われわれは米国とも日本とも異なる、中国オリジナルのアニメのスタイルを模索しなければならないのだ」と論じた。
新たな物を生み出すうえで、自分のアイデアを形にするうえで、ブラッシュアップの手段として傑作を模倣してみるのは悪いことではない。しかし、模倣自体を目的化してしまえばそれはたちまち「パクリ」となり、その先に何かが生み出される可能性も閉ざされる。
形のある物に比べ、形のない物を軽視してきた感のある改革開放後の中国。物質的に豊かになることで精神文化が発展すれば、中国でもさまざまな創意や表現様式が花開くかもしれない。
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