しかし、中国メディアの今日頭条は6日、東南アジアにはタイよりさらに重要な高速鉄道計画が存在すると主張したうえで、その計画は中国が獲得する可能性が高いと主張する記事を掲載した。
記事は、マレーシアとタイを結ぶ高速鉄道計画が浮上していることを伝える一方で、タイの政府関係者が「マレーシア側は中国高速鉄道を評価しているようだ」と述べたことを紹介し、この発言は日本側にとって「青天の霹靂」であったとした。マレーシアはシンガポールとも高速鉄道計画を進めているが、シンガポール首相は新幹線を評価していることをほのめかしており、マレーシアも新幹線の安全性については評価していたためだ。「だが、マレーシアは新幹線の建設コストが高額であることと、資金面の支援が不十分であるとして、最終的な決定権を有するマレーシアは日本の提案に不満を抱いている」と論じた。
一方で記事は、中国高速鉄道はコスト面に加え、「技術面」でも新幹線に勝っていると主張し、だからこそマレーシアから高い評価を得ていると主張。中国は海南島に世界初となる延べ653キロメートルの環状線型鉄道を建設したが、高温高湿で台風が多いという東南アジア特有の難題をクリアしており、「中国が持つ経験や実績は日本よりずっと多い」と指摘した。
また、マレーシアのナヂブ首相は、コストと整合性を考えると、マレーシアとシンガポールを結ぶ高速鉄道と、マレーシアとタイを結ぶ高速鉄道の両方を1つの国に発注する可能性が高いことを示唆しており、記事は「マレーシアの要望を満たせる国は中国しかない」と主張した。
そのうえマレーシアは、中国から4隻の軍艦購入を決めるなど良好な関係であり、中国の国際的な立場と実力からすれば、高速鉄道受注競争で中国が勝つのは当然だと主張。発注側は日本の受注競争参加を「建設費の値下げに利用しているだけ」であるとし、そのため、中国が受注してもすぐに利益が出ない可能性もあるが、それでも長期的に見れば一帯一路構想の実現のために重要なプロジェクトであるとその意義を強調した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)Ping Han/123RF.COM)
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