11月2日より公開する映画「のぼうの城」に主演している野村萬斎。領民から「のぼう様(でくのぼうの意)」として慕われる城代・成田長親が、わずか500人の兵で石田三成率いる豊臣秀吉方の大軍2万に対抗するというストーリーだ。


「のぼうの城」キャストが晴れ着で登場!

 野村萬斎が「のぼう様」をどう演じるのか楽しみで仕方ない人も多いだろう。というのも、この人が登場すると、まず空気がそこだけ異質になるからだ。

 ただ、この人を実際には好きな人は多いと思うものの、とにかく敷居が高い。「狂言を知らずに、実際に観ずに、テレビや映画だけで好きと言ってしまって良いのか」という、なんとなく気後れしてしまう部分がどうしてもあるからだ。

 野村萬斎を初めて知ったのは、恥ずかしながら、NHK朝ドラ「あぐり」のエイスケさんだった。トレードマークの赤いマフラーをなびかせ、ときには女装をしたり、インディアンのような恰好をしたり、すごく優しいかと思えば、浮気性ですぐにどこかに行ってしまったりと、とにかくつかみどころがなく破天荒で、目が離せなかった。

 言動を振り返ると、けっこうひどい男なのに、魅力的でたまらなかった。

 また、映画「陰陽師 ~おんみょうじ~」(01)で見せた立ち居振る舞いの美しさも、他の人では出せない品があった。

 生まれも育ちも良く、筑波大附属小中高~東京藝術大学卒業と、知性もあって、数々の受賞歴もあって、一般人とはどこもかしこも違う人に見える。

 にもかかわらず、「はなまるマーケット」に出た際には、子供が嵐を好きだと語ったり、なぜか少女時代にハマッていることをコラムで書いていたり、「俗」なところもあるのが、逆に心憎い。

 ちなみに、「のぼうの城」では、大軍に包囲された絶体絶命の窮地で、“のぼう様”が、ある奇策を披露する。これについては、ご本人が監督と「下ネタほど人をキャッチできるものはないよね」という話になり、ひょうたんを“何か”に見立てようということになったとインタビューで語っていた。
 

 上品で知的で、それでいて「下ネタ」もイケるなんて……最強すぎるではないか。野村萬斎ののぼう様が、楽しみすぎる。(文:田幸和歌子)
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