18日放送でついに最終回を迎えた大河ドラマ『真田丸』。本作では、放送第1回から49回まで、「船出」「決断」というように、漢字二文字のサブタイトルが付けられてきたが、最終回のみ無題であることも話題を呼んでいた。
そこで今回は、『真田丸』を見続けたファンたちが、本作の最後にどのようなタイトルをつけたのか、注目してみたい。

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 ついに始まった豊臣と徳川の決戦を描いた最終回。大阪城を出て、野戦に持ち込んだ幸村(堺雅人)だったが、圧倒的に不利な形勢は変わらない。死を覚悟する茶々(竹内結子)に、幸村は「望みを捨てなかった者にのみ、道は開ける」と諭し続けた。やがて、勝永(岡本健一)らの活躍により、豊臣方は徳川軍を次々と撃破していく。そんな時、秀頼(中川大志)のもとに、幸村が寝返ったといううわさが広がり…。
一方で、幸村は、家康(内野聖陽)に狙いを定め、一騎で突き進んでいく。

 最終回を前にして、SNSでは「疾風」のサブタイトルが一番多いのではないかと予想されていた。しかし、放送終了後には、予想を上回る数多くのサブタイトルがSNSに挙がった。「喪失」「名残」など数々の候補が挙がり、「『大河』さまざまな人生という川が合わさり、一本の大河になる」「『夢現(ゆめうつつ)』『真田幸村』を有名にした最後の8ヵ月は、それまでの人生からは想像も出来ないようなものとして、まるで夢であるかのように過ぎていったのではないか…と最終回を見終わった今思う」など、深い感想とともにサブタイトルを挙げる投稿も多数見られた。

 中でも、サブタイトルとして「真田」を挙げる人が多く、この「真田」には、「真田家は犬伏での狙い通り未来に繋がっている……!信繁の物語だけど昌幸と信之、真田の物語でもあったと思う」「幕末は『真田』から生まれた。それだけでも嬉しい。
だから、最後のサブタイトルは『真田』」「この物語は一個人が主役ではなく、家族全体の生き様の話だったという意味」という思いが込められていた。

 ちなみに、もし筆者がタイトルを付けるとしたら、「信念」もしくは「夢幻」を挙げるだろう。歴史として、戦の結末、そしてその後の世の中を知っている私たちからすれば、幸村の徳川との戦いは儚い夢(=夢幻)に思えてならない。しかし、それでも幸村は自身の強い思いを胸に、突き進んだ(=信念)。そんな幸村だからこそ、私たちは胸を熱くし、その生き様に魅了されたのだろう。(文:嶋田真己)