2月3日にかんき出版から発売となる『100番目のメッセージ』。本書はそれぞれのジャンルの第一人者99人が若者に向けたメッセージを贈る一冊で、横綱の白鵬関や落語家の桂歌丸さん、経営者の渡邉美樹さんら、そうそうたる顔ぶれが並んでいる。


 実はこの本を企画したのは現役大学生からなる「メッセージプロジェクト」だ。メンバーはリーダーの宮崎学さん(東京大学・院)をはじめ、鳥谷直子さん(国際基督教大学)、清水麻未さん(千葉大学)、新藤遼介さん(千葉大学)、藤井みゆさん(慶應義塾大学)の5人だ。
 彼らは4月に就職を控えており、もうすぐ学生という身分を卒業するという。どうして彼らはこのような1冊の本を作ろうとしたのか。

■肩書きがない“学生時代”にしかできないことをしたい

―まずは自己紹介からお願いできますでしょうか。

宮崎 地球一モテたい男、宮崎学です!…ごめん、ハードルあげちゃったかも。
藤井 あの、この自己紹介って普通な感じでいいんですよね?

―普通で大丈夫ですよ(笑)。

藤井 慶應大学の藤井みゆです。よろしくお願いします。
清水 千葉大学の清水麻未です。実は私、少年鑑別所に通っていまして、英語を教えに行っています。
新藤 千葉大学の新藤遼介です。
新橋で居酒屋を経営しています。よろしくお願いします。

―学生なのに居酒屋を。個性豊かなメンバーが揃っていらっしゃいますね。

宮崎 そうなんです。あと1人、今日は欠席なのですが「海賊王を夢見る少女」国際基督教大学の鳥谷直子さんがいます。



―どうしてこの5人が揃ったのでしょうか。

清水 まずは宮崎君と新藤君が『仕事ってこういうことだったのか』という本に出会ったことからはじまるんですが、この本は昨年かんき出版さんから出されたもので、私たちと同じように5人の大学生が企画しているんですね。それに触発されて、宮崎君はかんき出版に連絡を取って話したり、新藤君は去年のプロジェクトの代表の方にお会いをしたりするなど、それぞれ動いているうちに2人が引き合ったんです。

―清水さんや藤井さんはどのようにこのプロジェクトに加わったのでしょうか。

清水 そこで、メンバーを5人集めて良い企画を持ってくれば本を出版してもいいという話になったので、宮崎君が就職活動中に知り合った藤井さんと鳥谷さんを引っ張ってきて、私は同じ大学だった新藤君に誘ってもらって、この5人が集まりました。

―リーダーである宮崎さんは『仕事ってこういうことだったのか』という本のどの部分に共感を覚えたのですか?

宮崎 まず、学生というのは肩書きがないので、色んな人に会いに行く理由がつけやすいということに気付きました。
僕は大学卒業後、大学院に進学したため友達の多くはすでに就職しているんですが、肩書きを持ってしまうとなかなかそういうことが出来にくいそうなんです。でも、学生であれば「知りたい」というピュアな目的だけで行動できますよね。だから、『仕事ってこういうことだったのか』は、「来年からどう働けばいいか」という就職を控えた大学4年生ならだれでも不安になるようなことを、自分が会いたい一流の人から会いに行って聞いているというところに一番魅かれましたね。

―藤井さんは宮崎さんからお話をもらったとき、どのように感じましたか?

藤井 私はちょうどそのとき就職活動が終わった頃で、何か自分に自信をつけるようなことをしたいと思っていたんです。就職活動をしているときは、いろいろな社会人とも会えるし、面接でも自分の視野が広がっていくのが楽しくて仕方なかったんですが、内定をいただいてからすごく不安を感じてしまったんですね。
その不安は、自分がその仕事に合っているかではなくて、入社したあとに採用してくれた人や上司の期待に応えられるか、他の人たちと同じレベルのアウトプットができるかなというものでした。だから他とは違う何かをしたい!と思っていたときに声をかけてもらって、ぜひやりたいって」

現役大学生たちに聞いた「この本ぶっちゃけどれくらい売れて欲しい?」へ



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