『ユ-トピア紀行 有島武郎・宮沢賢治・武者小路実篤』(著:伊藤 信吉 人と作品:川崎 洋)

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有島武郎、宮沢賢治、武者小路実篤。3人の理想家が本気で現実のものにしようとしたユートピアの跡地をめぐる紀行文。

3人とも実は「ユートピアの実現はムリだ」とわかって、それでも真剣に取り組んでいたであろうという考察がおもしろかった! この本にはあまり書かれてませんが、かつての「新しき村」のややこしい人間関係も知るほどに興味深い。つか、日向の「新しき村」も移転先の毛呂の「新しき村」も今も続いていることにビックリ。(カラスヤ)

■レビュワー

◎カラスヤサトシ

1973年生まれ。漫画家。著作に『カラスヤサトシ』『カラスヤサトシのおしゃれ歌留多』『強風記』『喪男の社会学入門』『毎日カラスヤサトシ』『オレは子を見て育とうと思う』『カラスヤサトシの世界スパイス紀行』『おとろし』『カラスヤサトシの孫子まるわかり』『カラスヤサトシの戦国散歩』など多数。近刊にこの連載「文庫で100年散歩」を収録した『カラスヤサトシの日本文学紀行』(9月27日発売)があります。


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■本の紹介


◎ユ-トピア紀行 有島武郎・宮沢賢治・武者小路実篤

【行ってみた】武者小路実篤、宮沢賢治が作った「ユートピア」を巡る旅

有島武郎の北海道ニセコ「狩太共生農団」跡。宮沢賢治の始めた岩手県花巻郊外「羅須地人協会」跡。武者小路実篤の埼玉県毛呂山と九州日向の「新しき村」。“ユートピア”未だ消えぬ核心は何か? 3人の理想家の燃焼と苦闘の跡地を北から南へと辿る。現地の人々を訪ね、資料、作品と対話し、その実践の意味を現代に問う。3つの精神の営為に深く共鳴する著者の魂。

平林たい子賞。

  • 『ユ-トピア紀行 有島武郎・宮沢賢治・武者小路実篤』
  • 著:伊藤 信吉 人と作品:川崎 洋
  • ISBN:9784061975675
  • この本の詳細ページ:http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784061975675
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