2016年の日本株を引っ張る「最強日本株5大番付&株主優待10大番付」が載っている。最強日本株の番付は、10万円株、高配当株、大型株、中小型株、新興株の5つだが、ここでは高配当株番付の中から4銘柄を紹介しよう。

大幅下落中の収益の安定性が高い
高配当株を買う大チャンスが到来中!

 多くの上場企業は株主への利益還元に積極的で、増配を実施するケースが増えている。その結果、2015年度の上場企業の配当総額は過去最高だった昨年度を上回り、初の10兆円超えとなる見通しだ。増配を実施する企業が増えたことで、1年前の高配当株番付に名を連ねた銘柄の平均利回りが3.7%だったのに対し、今回は3.9%まで利回りが高まっている。もちろん、今回の番付は、利回りの高さだけではなく、株価の下値リスクや業績などの見通しをもとに配当の安定度なども考慮した。

 こうした観点から選び抜かれ、東の横綱となったのがあおぞら銀行(8304)だ。

 利回りが4.3%と高い点に加え、年4回の配当も高評価のポイントに。さらに、あおぞら銀行は、旧日債銀時代の公的債務を前倒しで返済したことで、積極的な経営が可能になり、配当性向も50%まで高める方針だ。また、「GMOグループと組んでネット銀行の開業を検討中であったり、10年振りに海外現地法人をロンドンに設立し、業容拡大の布石を打っている」(ファイナンシャルリサーチの深野康彦さん)点も評価された。

 一方で、西の横綱となったのが宝印刷(7921)だ。

 宝印刷は上場企業の情報開示関連書類の製作を手掛ける会社で、株式市場EDINET(情報開示のシステム)の対応に要した費用の減少による利益率の向上や、米国の同業大手と業務提携し、海外事業を拡大」(フィスコの村瀬智一さん)している点も、評価のポイントに。

 さらに、東の大関に選ばれたのは、キャッシュリッチで無借金経営の蔵王産業(9986)だ。

 同社は「潤沢なキャッシュを活用したM&Aでの成長を目指しており、実現すれば、さらなる業績拡大に期待できる」(フェアトレードの田村祐一さん)。

 最後に西の大関となったキヤノン(7751)は、「脱カメラを目指しつつ、株価下落時に自社株買いをするなど株主還元に積極的」(フィスコの田代昌之さん)で、株価も底堅い点がプロの評価を高めた。

 配当利回りは、購入した株価が安いほど高くなる。株価が大きく下がっている今こそ高い配当利回りを獲得するチャンスなのだ。

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