■■Remix Album『GACKTRACKS-ULTRA DJ ReMIX-』インタビュー
(※画像17点)

――インタビュー1より

ボクが次にバンドを作る時は、クラブ・テイスト感は入れると思う

――GACKTさんが「自分もDJをしてみたい」といった刺激を受ける部分はありましたか?

GACKT:正直、自分のソロ活動としてはない。だけど、ボクが次にバンドを作る時は、こういうクラブ・テイスト感は入れるかな。というのは元々予定しているから。そういう意味ではすごくいい参考になった。

――なるほど。ところで、今はダンス・ミュージックが流行っていますが、GACKTさんにとって、“音楽”と“踊ること”との関係性についてのお考え、相互の位置付けはどのようなものなんでしょうか?

GACKT:うーん……“音楽”と“踊ること”との関係性というのは、音楽と、ビジネスとしての集客性、要は経済効果だと思うんだよ。今ってCDが売れない。そうすると、ミュージシャンはやっていけない。なぜかと言うと、自分たちがリリースしたCDを買った人たちから販売利益を得る、というシステム構造が完全に崩れているからさ。それはミュージシャンからしたら「ふざけんな!」という話にはなるけれども、ボクから言わせると、「CDバブルの時代のほうがむしろおかしかった」ってことさ。1990年ぐらいから2000年前半ぐらいまで続いていたあの10数年間のCDバブルの間に、“CD中心の販売戦略やミュージシャン、マーケットの育て方”にみんなが力を注ぎ過ぎた。本来はミュージシャンって大部をやって収入を得ることが中心だったにも関わらず、そこから外れて、「CDを作っていかに売るか」に特化してしまい、結果、次の世代のミュージシャンが育たない環境を生み出してしまった。

――構造的な問題だ、と。

GACKT:ミュージシャンの中には、DJやRemixerを「人の曲を繋ぎ合わせているだけじゃないのか?」と言う人もいる。でもボクは「そうかな?」と疑問に思う。たしかに、オリジナルではないかもしれないし、「どこからが自分の曲か?」という定義は難しいかもしれないけども、彼らは別にCDを売っているわけじゃないからね。そのDJが来ることによってクラブに人が集まるわけだから、そのこと自体は、アーティストの定義としては正しいと思う。音楽がCDを売るための単なるツールにされてしまった、ここ数年の腐った風潮がある一方で、いわゆるリミックスという形で音楽を使って人を集められる人たちが出てきているわけで。そこから考えると、集客力があるDJという立ち位置は、根本的な音楽の在り方への立ち返り、という意味においては非常に純粋な流れだよ。

――お客さんが生で音楽に触れる、体感する場を作っているわけですもんね。

GACKT:そう、実際にその場でお客さんが“音を使っている”わけだから。特典が欲しくてCDを何枚も一人で買って、CDを破棄する……それはミュージシャンとしての正しい在り方なのか?と問いたい。そんなことをすればするほど間違いなく音楽がダメになるし、損失のほうが大きい。本来はやってはならないことだよ。

――たしかに……。本作のリリース後も、濃密な活動を予定されていますね。シングルのリリース、誕生日イベント、そして【LAST VISUALIVE TOUR】ツアーも控えています。

GACKT:そうだね。頑張って、やらないと……(笑)。

今は走り切って、その後は終わってから考えようかな?


――現在は日々どのようにお過ごしなのでしょうか? すべての作業を並行してなさっているのですか? 

GACKT:作業は進めつつ、今は、傷んだ体を治すのがメイン。【LAST VISUALIVE TOUR】をしっかりと最後までできるように。この16年ぐらいの間ずっと、かなり無茶な活動をしてきているから、身体に随分負担があってさ。まぁ、ツケが回って来たのかな?って……ここまで無理して走ってきたから、当然と言えば当然だけど。

――どこか具体的に痛む、悪いところがあるのですか?

GACKT:今はすごく背中が悪い。寒いとあまりに痛むから、なるべく湿度の高い、暖かいところにずっといるようにしてる。快適に生活できる環境をいろいろ探す中で、思った以上に自分にすごく合ってるんだな、と感動したのが、ドバイ。みんなは「暑い!」って言うんだけど、ボクにはあの湿度・温度は全然、耐えられる。資源がないという意味では日本と同じなわけだけど、ドバイは、税制や外国人の受け入れも含めて、本当に進んでいて驚いた。今一番アジアで進んでいるんじゃないか? じゃあ、「今、日本が誇れるものって何?」と考えると、産業じゃなくて、文化しか残ってないとボクは感じる。歴史、日本特有のサービス、そしてボクらが音楽などの分野で“外”にどんどん出ていくことをやらない限り、外国に対してもう「日本というのはこういうものなんだ」と示していけない時代になっている。

――文化を、日本のアイデンティティーの軸にしていかなくてはいけない、と。

GACKT:そこを見直さなきゃ駄目だろうな。一時期築いたJ-POPと呼ばれるものは、ある程度まではアジア圏に浸透していたわけで。でも、今はもう、日本から輩出される音楽がなくなってしまった。ボク自身、いかに日本人として音楽を外に送り出せるか?がアーティストとして、今求められている使命だとも思ってる。

――すでに海外での知名度が高いGACKTさんに先陣を切っていただかなくてはいけないですね。

GACKT:まぁ、これまでにかなり海外でも活動してきたからね。あと、日本のほとんどのミュージシャンが外国語を話せない。それも問題の一つじゃないか(笑)? 7年も8年も学校で勉強しているのに、人口のほとんどを占める割合の人が英語を何一つ話せないって、すごいよ。 特殊だよ、この国は。本当に!

――体調が悪いと伺うと、休んでいただきたい気持ちになりますが、待っているファンの方を想うと、さらなる活動はしていただきたいので……複雑な心境です。

GACKT:今も別に、休んでいるわけではない。身体を治しつつトレーニングをしつつ、制作活動もしつつ、という状態だから。とにかく、【LAST VISUALIVE TOUR】までは走り抜く。走り切って、その後は終わってから考えるつもり。身体が持てばまだやれるし、持たなければやれないだろうし。やってみないとわかんない。

――【LAST VISUALIVETOUR】の準備はどのぐらいまで進んでいらっしゃる段階ですか?

GACKT:あぁ~それはまだ言えないなぁ。

――分かりました(笑)。楽しみにしています。

GACKT:ありがとう。

≪動画コメント≫


≪リリース情報≫
Remix Album
『GACKTRACKS -ULTRA DJ ReMIX-』
2015.07.01リリース

【GACKT STORE限定盤】CD+DVD
GLCD-00012/B / ¥5,800(税抜)
※LPサイズ特別仕様ジャケット
※ポスター型歌詞カード収容
【通常盤】CD
GLCD-00013 / ¥2,800(税抜)

[収録曲]
1.ANOTHER WORLD(☆Taku Takahashi ReMIX)
2.JESUS(TeddyLoid ReMIX)
3.キミのためにできること(TJO & YOSUKE from BLU-SWING Re-MIX)
4.REDEMPTION(STUDIO APARTMENT ReMIX)
5.CUBE(DanceFloorExperience MiX / MARC PANTHER)
6.WHITE LOVERS -幸せなトキ-(DAICHI YOKOTA ReMIX)
7.LU:NA(DJ OMKT ReMIX)
8.OASIS(MITOMI TOKOTO ReMIX)
9.CLAYMORE(ULTRA DJ ReMIX / DJ KOO)
10.小悪魔へヴン(FPM EURODISCO MIX)
11.SECRET GARDEN(Jazztronik ReMIX)
12.キミに逢いたくて(Jazzin'park D&B ReMIX)
13.暁月夜 -DAY BREAKERS-(el poco maro ReMIX)
14.忘れないから(ROCKETMAN ReMIX)
<DVD> ※GACKT STORE限定盤のみ収録
GACKTRACKS MEGA MIX Music Clip

≪ライヴ情報≫
【GACKTRACKS -ULTRA DJ ReMIX-』Release Party】
2015年7月3日(金)シャングリ・ラ 東京 27F ボールルーム
※オールナイトイベント
詳細:https://www.gackt.com/page/GACKTracks/

【GACKT's 42nd BIRTHDAY PARTY ~2016年 LAST VISUALIVE始まるらしいよ。みんなの気愛はどんな感じ?もう逝ける??メンバーは気愛十分で今回のバースデーイベントも、かなり意気込んでます。でも、一番気になるのは、LAST VISUALIVEだよね。このツアーどんな感じになるんだろうね?もうこうなったら、みんなで考えちゃう?えっ、まじで!!でも、そうなったら、今回、絶対来たら、歴史的瞬間目撃できるかもね!!~】
2015年7月4日(土)シェラトン グランデ トーキョーベイ・ホテル THE CLUB Fuji
詳細:https://www.gackt.com/news/

【氣志團万博2015】
2015年9月19日(土)千葉県・袖ケ浦海浜公園
※「GACKT presents 神威♂楽園」として出演
詳細:http://www.kishidanbanpaku.com

≪関連リンク≫
GACKT オフィシャルサイト