
■New Album『colors』インタビュー(1/3)
メンバー個々の作家性が今まで以上に際立った新作『colors』
CNBLUEが9月30日に1年ぶりのオリジナル・アルバム『colors』をリリースする。リード曲「Supernova」のサスティーン・ギターをモチーフとしたIntroから、静かに、しかし抜群の吸引力で作品の世界へ誘う本作。曲調はバリエーションに富んでいて、歌がしっかりと聞こえて来るポップさと、バンドならではのアンサンブルの魅力とが両立されたアルバムとなっている。そして何より、メンバー個々の作家性が今まで以上に際立っていることに驚いた。ジョン・ヨンファ(Gt,Vo)、イ・ジョンヒョン(Gt,Vo)がそれぞれの作曲スキルを高めているだけでなく、今回ではイ・ジョンシン(Ba)がめでたくコンポーザー・デビューし、楽曲の幅がいっそう拡大。カン・ミンヒョク(Dr)は、作曲は「自分には難しい」と謙遜したが、4人4様の色彩を曲作りの面で発揮する日もそう遠くないかもしれない。曲について語る熱量はもちろん、ちょっとしたメンバー間のやり取りや笑いが起きる間合いなどからも、今バンドがとてもよい状態にあり、このアルバムに手応えを感じていることが伝わってくるインタビューだった。
(取材・文/大前多恵、撮影/キセキ)
今回のアルバムは特に、1曲1曲とても記憶に残る曲が詰まっている(ミンヒョク)
――4枚目のオリジナル・アルバム『colors』は、いろいろ挑戦がなされている作品だと感じました。まず、テーマをcolors、色とした理由を教えていただけますか?
ジョン・ヨンファ(以下、ヨンファ):前のシングルのタイトルが『WHITE』だったんですよね。そのシングルからアルバムに進む時に、もっとたくさんの“color”の曲、つまり多彩な曲を皆さんに聴いていただきたいな、と思って付けました。

――前アルバム『WAVE』と比べて、ご自身たちが“変わった”と感じるのはどういう点ですか? 曲の内容、制作過程、取り組み方など、どんなポイントでも構いませんので聞かせてください。
イ・ジョンヒョン(以下、ジョンヒョン):ずっと思っていることなんですけど、変わることってあまりないんです。
――はい、ジョンヒョンさんはいつもそうおっしゃいますよね。あえて「変えよう」とは思っていない、基本姿勢は変わらない、と。
ジョンヒョン:そうですね。時間が経ったので、その状況によって自然に、作品はちゃんと違ったものになりますから。サウンド的にはいろいろな挑戦をしたし、変わったとは思うんですけども。音楽的にはとてもシンプルで、ある意味大衆的な曲が多いので聴きやすいし、逆にそれがカッコいいと思っていて。それが今作のポイントだと思います。
カン・ミンヒョク(以下、ミンヒョク):これまでのアルバムと比べると、今回のアルバムは特に、最初から最後までずっと通して聴いていただくと、1曲1曲とても記憶に残る曲が詰まっている、と思います。
ヨンファ:サウンド的にはバンドの楽器演奏を充実させながら、現代的な要素も取り入れるように努力しましたね。

イ・ジョンシン(以下、ジョンシン):僕がアルバム制作に向けた準備をする時は、どういうアルバムであっても毎回取り組み方・心構えは同じなんです。常にベストを尽くして準備をしよう、という気持ちで取り組んでいるんですけれども、今回のアルバムは個人的に、僕が手掛けた曲が初めて入った、ということで、すごく期待しています!
――8曲目の「Daisy」ですね。まずは、おめでとうございます。
ジョンシン:ありがとうございます!
一同:(拍手)

――作詞はジョンシンさんで、作曲はジョンシンさんとヨンファさんの共作。サビでガラッと色が変わるような展開に惹き込まれたんですけれども、ヨンファさんとは制作過程でどのようなやり取りをされたのですか?
ジョンシン:まず僕がギター1本で弾き語りで曲を作って、それを聴かせたんですけれども、そこからまたヨンファお兄さんが手を加えてくれたんですね。特に、サビの部分を中心に、「もうちょっとカッコよくしよう」ということで、変えてくれました。一緒に作ることで、すごく勉強になりました。「さすがジョン・ヨンファだな!」と思いましたね。
――目を閉じると、今はもう自分の元を去ってしまった人がそこにいるように感じられる、という、とても切なくて美しい心情を歌った曲ですね。
ジョンシン:何か訳アリな感じの曲を作りたかったんですね。聴いた時に、特定の一人ではなく大勢の方が共感できるような、つまり、誰でも一度ぐらいは経験したことのあるような想いを書きたい、と思っていました。曲を作ってから歌詞を付けたんですけれども、その時に「あ、悲しい感じの歌詞が合うんじゃないかな?」となんとなく思って、あとは自分の書きたいように書いていきました。
――ジョンシンさんの最初のデモを聴かれた時、ヨンファさんはまずどんなイメージが湧いたんですか?
ヨンファ:「アマチュアだな」、と(笑)。
一同:(笑)

――天才を自認するヨンファさんからすると、何が足りなかったんでしょうか(笑)?
ヨンファ:(笑)。いや、アマチュアとは言ったんですけれども、僕自身もまだ勉強しているところですし。でも、初めて書いた時ならではの感性ってありますよね? それがジョンシンのデモにはありましたね。初めて書く時だけに持つことができる感性美、とでも言うのかな? だから、直すところはもちろんあったんですけれども、ジョンシンの良さは活かしながら、一緒に相談しながら作っていきました。初めて作った曲ですけれども、初めてらしからぬ曲に仕上げられるよう、僕としては努力しましたね。
――瑞々しいけどカッコいい、バンドならではの曲、というような?
ヨンファ:そうですね。そして、「心にジーンとくるような曲を作りたいね」というコンセプトがジョンシンと僕との間で決まっていたんですよ。普通、誰かと一緒に曲を作ると意見が合わないこともあると思うんですけれども、僕らの場合はコンセプトが最初から合っていたので、けっこうスラスラと書くことができました。

僕には、曲がどんどん書けるシーズンというのがあるんですよ。次にシングルをまた何枚か出せるぐらい、すでに曲があります(ヨンファ)
――リード曲の「Supernova」は、ヨンファさんが作詞・作曲に携わっていますが、どんなイメージで作り始めたのですか?
ヨンファ:この曲を作っている時に、『STAR WARS』がふと思い出されたんですね。でも、それとはまた別の意味で、宇宙って静かなところもあるじゃないですか? だからこそ、宇宙というのは多くの人たちが愛し合える空間でもあると思う。そんな位置付けでの宇宙、という意味で書いていきました。
――宇宙そのものに対しても関心は元々あったのですか?

ヨンファ:いや、それほどでは……(笑)。でも、ちょっとその存在を思いだしたので。映画とかで宇宙が描かれているのを観ると、もう、自分一人しかそこにはいない空間が広がっている……だから、しーんとした静寂感のある空間を宇宙と表現したかった。そんな想いでしたね。
――9曲目の「Lucid dream」はジョンヒョンさん作詞・作曲。ジョンヒョンさんの曲としてはちょっと意外な感じのするテイストだと思いました。
ジョンヒョン:あれ? 僕、たまにこういう曲作るんですけど?(笑) 僕としてはごく普通に作りました。日本のアルバムですから、日本のファンの皆さんが聴きやすい曲を、と思いながら曲をまずは作って。それから歌詞を、“Lucid dream(明晰夢)”というテーマを持って書いていきました。実は、ドラマの撮影の途中、待ち時間にこれをずっと作っていたんです。ドラマとこの歌詞の心情とは全く関係ないんですけども(笑)。

――そういう時間も有効活用にして、制作に充てているんですね。インタビューの最初のほうで、今作は大衆的なところもあるとおっしゃいました。今まで以上に広くいろんな人に作品を聴いてほしい、という想いがあるのでしょうか?
ジョンヒョン:もともとありましたけどね。変わったとしたら、以前は「カッコいい曲を作ろう!」と思っていたとしたのが、今では普通に「いい曲を作ろう」とか、「自分の好きにいこう」とか、そういう感じなんですよ。
――では、より自然な曲作りをするようになった?
ジョンヒョン:そうですね。

――わかりました。では次に、ヨンファさん作詞・作曲の5曲目「hold my hands」は、ジャズ・テイストが新鮮でした。どのようにして生まれた曲なのですか?
ヨンファ:これは、作ってからまだあまり時間が経っていない、最近出来た曲で、歌詞が先にあったんですよね。この曲で、じーんと来るような、何とも言えない感動を描きたいと思っていました。あけっぴろげに「悲しいです」というのを大々的に前面に出すのではなくて、やんわりと、じんわりと胸に迫って来るような……そんな想いを曲にしたんです。
――奥深いですね。ヨンファさんはソロ活動もされていましたが、そこで得たものがこのアルバムに影響を与えた部分もありますか?
ヨンファ:それはすごくあると思います。ソロ活動が活かされているな、助けになっているな、と感じますね。まず自分としては、歌に磨きがかかったかな?と思いますし、ソロ活動の合間合間で頭に浮かんだ単語やメロディーを録音しておいたので、ソロ活動が終わってからそれを曲の形にすることで、ツアー中に歌える曲がどんどん増えていったんです。今も、このアルバムを出したばかりなんですけれども、次にシングルをまた何枚か出せるぐらい、すでに曲がありますね。

――今、心の中でどんどんアイディアが生まれている時期なんですね。
ヨンファ:僕には、曲がどんどん書けるシーズンというのがあるんですよ。「あ、今来た!」と思ったらダーッと書く、というタイプなんですね。だから、「書かなきゃいけない」と思って書くことはあまりないんです。「次のアルバムはこれだ」と決まって進み始めれば、その方向性に合わせてさらに作るようにもなりますけども。
――インタビュー2へ
≪動画コメント≫
≪リリース情報≫
4th Album
『colors』
2015.09.30リリース
[収録曲]
1. Intro
2. Supernova
3. WHITE
4. holiday
5. hold my hands
6. IRONY
7. realize
8. Daisy
9. Lucid dream
10. hold me
11. My world

【初回限定盤A】CD+DVD
WPZL-31087~88 / ¥3,800(税抜)
<DVD>
・「Supernova」Music Video
・「Supernova」Special Feature
・「Supernova」Shooting of Solo Cut“YONG HWA, JONG HYUN, MIN HYUK, JUNG SHIN”

【初回限定盤B】CD+DVD
WPZL-31089~90 / ¥3,800(税抜)
<DVD>
LIVE from ROCK NATION 2014.8.15 [first half]
1. Ryu Can Do It
2. In My Head
3. Wake up
4. Coffee shop
5. I'm sorry

【通常盤】CD
WPCL-12232 / ¥3,000(税抜)

【BOICE限定盤】CD+DVD
WPZL-31091~92 / ¥3,800(税抜)
<DVD>
・LIVE from ROCK NATION 2014.8.15 [second half]
1. Lady
2. Can't Stop
・DIGEST from BOICE NATSUMATSURI 2015
≪ツアー情報≫
【CNBLUE 2015 ARENA TOUR ~Be a Supernova~】
2015年11月3日(火・祝)長野・長野ビッグハット
2015年11月5日(木)6日(金)東京・国立代々木競技場 第一体育館
2015年11月12日(木)13日(金)愛知・日本ガイシホール
2015年11月15日(日)福井・サンドーム福井
2015年11月25日(水)~26日(木)大阪・大阪城ホール
2015年12月3日(木)東京・日本武道館
≪関連リンク≫
CNBLUE オフィシャルサイト
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