中国メディアの華商網は13日、中国で自動車保有台数が伸びるにつれ、自動車事故も増えていると指摘、自動車の安全性能に対する中国人消費者の意識も高まっていると伝えた。一方、華商網によれば、「自動車は鋼板が厚いほうが安全」、「自動車は車重が重いほうが安全」といった認識が中国人消費者の購買行動に影響を与えていると伝えた。


 記事は、30人の自動車保有者に対し、「日本車と欧米車のどちらが安全か?」と尋ねた所、大多数の人が「欧米車は鋼板が厚いため安全」と回答したと紹介。さらに、鋼板の厚みだけを理由に自動車の安全性を評価することは理に適ったことなのだろうかと疑問を呈した。

 続けて、上海GMの関係者の発言として「鋼板の厚みは安全性に一定の影響を与えるが、完全に非科学的」と指摘し、同関係者が「鋼板の厚みは自動車の安全性を決定づける要素ではなく、日本車も欧米車も同程度の厚さの鋼板を使用している」と述べたと紹介した。

 また、薄い鋼板の剛性と強度が必ずしも厚い鋼板に劣るわけではないとし、一汽トヨタの関係者の話として、「衝突のエネルギーを吸収することが安全性につながる」と指摘、鋼板の厚さだけを基準に安全性を評価することはできないと論じた。

 また、車重が重いほうが安全という認識についても「誤解」だと指摘し、自動車は重ければ重いほど制動距離が長くなるため、自動車事故を減らすううえでの不安定要素になると指摘。「ブレーキをかけてから自動車が停止するまでの制動距離は短いほうが安全性が高い」と指摘した。


 さらに、一汽フォルクスワーゲンのエンジニアの話を引用し、「自動車の車重を重くすることは簡単だが、各自動車メーカーは現在、いかに車重を軽くするか努力しているところだ」と指摘。さらに車重が重いほうが運転も安定するとの考え方も「非科学的」だと論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)Robert Crum/123RF.COM)


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