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モンハン、FF、クロックタワーのクリエイターが大集合「SWAN SONG」が凄い

2014年8月25日 09時00分

ライター情報:小野憲史

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なみのインディーズとは格が違う! ベテランの心意気が感じられる「SWAN SONG」

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欧米圏に比べて日本のインディ(独立系)ゲームはパッとしない・・・なんて言われて久しい今日この頃。理由の一つに日本市場では幸か不幸かモバイル・ソーシャルゲームが急成長したため、ゲーム会社がサバイブできたことがあります。欧米(特にアメリカ)のインディゲームは大手スタジオのリストラで職を失ったクリエイターたちが、半ばヤケクソで流れ込んだ側面があるので、基本的な姿勢がやっぱり違うんですよ。

そんな中、日本のゲームクリエイターの底力を見せつけるようなゲームが、スマホアプリでリリースされました。アート系アクションゲームの「SWAN SONG」です。ゲームデザインに「クロックタワー」や「鉄騎」などを手がけた河野一二三さん。アートディレクションに「ファイナルファンタジー12」「14」を手がけた新井清志さん。メインのサウンドに「モンスターハンター」の甲田雅人さんと、豪華クリエイターの名前が並んでいます。

開発・販売元も河野さんが率いるゲーム開発会社のヌードメーカーです。同社では明確に押し出していませんが、独立系スタジオが開発・販売している点で、いわゆるインディゲームだといえるでしょう。ぶっちゃけインディゲームに明確な定義があるわけではなく、「言ったモン勝ち」なのが事実なんですが、「作りたいゲームを作るんだ!」という気概は遊んでいて、ビンビンに伝わってきますよ。

ゲームの目的は少女が乗った鳥を操作して、ステージにあるギミックを攻略しながら、ゴールをめざすこと。操作がちょっと特殊で、画面をタップすると鳥が羽ばたいて上空に舞い上がり、デバイスを左右に傾けると、そちらの方向に進みます。何もしなければ下に向かって落下していきます。他に画面の溜め押しやフリックで高速移動ができます。攻撃手段などは特になく、体当たりで仕掛けを動かしたり、敵の弱点を攻撃できます。壊せない壁や敵キャラクターに接触すると、次第に鳥の色が黒から白に変わっていき、真っ白になるとミス。ただし時間によってライフが復活していきます。

ゲームの特徴はインタラクティブに変化するビジュアルとサウンドでしょう。パーティクルや流体表現など、常に背景の一部がアニメーションを続けるさまが美しく、終末期を迎えて滅びゆく世界観と相まって、唯一無二の表現を作り出しています。「おとぎの国」を思わせる、平面的で絵画的な表現も国産ゲームならでは。欧米圏では出にくい映像演出ではないでしょうか。

ライター情報

小野憲史

主夫ときどきゲームジャーナリスト。趣味でNPO法人IGDA日本代表

URL:Twitter:@kono3478

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