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「大東京トイボックス」の企みとは?〈うめ×加藤レイズナ1〉

2012年7月9日 10時30分

ライター情報:オグマナオト

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大東京トイボックス』(うめ/幻冬舎)と『プリキュア シンドローム!』(加藤レイズナ/幻冬舎)。
『トイボ』8巻の表紙を飾った百田モモと、『プリシン』の作者・加藤レイズナを徹底比較していく!

うめ/プロット・演出担当の小沢高広と作画担当の妹尾朝子の2人組漫画家。『ちゃぶだい』で第39回ちばてつや賞大賞を受賞。現在「コミックバーズ」に『大東京トイボックス』(既刊8巻)を連載中。また、「@バンチ」で連載中の『南国トムソーヤ』1巻が7月9日に発売された。

加藤レイズナ/フリーライター。webマガジン幻冬舎「お前の目玉は節穴かseason2」、日経ビズカレ「ゆとり世代、業界の大先輩に教えを請う」を連載中。3月9日に初の著書『プリキュア シンドローム!』を発売。

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加藤 モモは、俺なんですよね!
小沢 あぁ、そう言ったね、こないだ。
── え、どういうこと? というかその前になんか言うことあるんじゃない?
加藤 あ、マンガ大賞おめでとうございます!
妹尾 ありがとう。2位だけどね。


小沢高広[プロット・演出担当(&実はエキレビライター)]さんと妹尾朝子[作画担当]さんによる漫画家ユニット・うめが手がけた『大東京トイボックス』(以下『トイボ』)が、各書店の漫画担当者などの“マンガ読み”が今もっともオススメしたい作品を選ぶ「マンガ大賞2012」で見事2位に選ばれた。
ゲーム業界に舞台に、「モノを作ることへのこだわり」「個のエゴとチームの和」「過去の自分との対峙」など働く大人なら誰もが共感できるエピソードが満載で、受賞と同じタイミングで発売された『トイボ』8巻も大人気だ。
そんなトイボ8巻と同時期に発売されたのが、同じくエキレビライター加藤レイズナの『プリキュア シンドローム!』(以下『プリシン』)。プリキュア好きの一人の男が、ただ自分の「好き」をこじらせて制作チームの中に潜入し、なぜ自分はプリキュアを好きになったのか、どうやって作品が生み出されるのかを探って行くルポタージュだ。
この『プリシン』を読んだうめさんから加藤レイズナとの対談の依頼が来たのが今回の経緯だ。ゲームの制作現場とアニメの制作現場。同じエンタメを舞台にした2つの作品には、いくつかの類似性があるらしい。そしていきなり始まる加藤の暴走。この対談は、どこへ向かって行くのか──?


小沢 これは妹尾にも話してないことなんだけど、加藤君の『プリシン』を読んで真っ先に抱いた感想が「加藤レイズナ=百田モモ説」なんですよ。それをこの前、加藤君には言ったんだけど。
── えーと、もう少し詳しく。
小沢 加藤君は、自分の好きなことにどんどんアクセスしていって、だんだん世の中とリンクしていく。その結果が本という形になったわけじゃないですか。初めての著書でamazonで9位でしょ。重版でしょ! むかつくよなぁ(笑) この、自分の好きな道を突き進んでいくというのが、もう完全に「モモ」だと思ったのね。
妹尾 あー、言われてみれば確かに。
小沢 一方の「モモ」というキャラクターは、前作の『東京トイボックス』を経て、『大東京トイボックス』から新たに加わったメインキャラクター。ゲームクリエイターのど新人がどう成長していくか、という部分で、作者としては「それなりに苦労したんなら結果として報われて欲しい」という一種の「理想」を描いているわけです。

ライター情報

オグマナオト

福島県出身。『週刊野球太郎』『web R25』を中心にスポーツネタ、野球コラムを寄稿。構成した本に『木田優夫のプロ野球選手迷鑑』『福島のおきて』など。

URL:Twitter:@oguman1977

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