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スティーブ・ジョブズはゾンビと戦うのか。うめ×ヤマザキマリ「スティーブ・ジョブズを語る」レポ

2015年10月15日 09時50分

ライター情報:オグマナオト

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2011年10月5日。iPhone4sの発表があった翌日、アップル創業者スティーブ・ジョブズが亡くなった。

あれから早4年。発売されたばかりのiPhone6sに一喜一憂し、アメリカでは映画「Steve Jobs」が先週から公開(日本公開はまだ未定)されたりと、我々はまだ、ジョブズとの関わりの中で今を生きている。

ちなみにこの新作映画、アップルCEOのティム・クックが批判的な態度、と報じられている。そういえば、2013年に公開された映画「JOBS」(邦題は「スティーブ・ジョブズ」)も、公開時にはスティーブ・ウォズニアックから「間違っているところがたくさんある」と指摘されていた。

そんな彼らにこそ見て欲しいスティーブ・ジョブズの漫画が日本にはある。しかも、2作同時にだ。

ひとつが『テルマエ・ロマエ』でおなじみの漫画家ヤマザキマリによる『スティーブ・ジョブズ』

そしてもうひとつが『大東京トイボックス』でゲーム業界の群像劇を描いたうめ(小沢高広・妹尾朝子)と松永肇一による『スティーブズ』だ。
ヤマザキマリ『スティーブ・ジョブズ』(講談社『Kiss』連載)と、うめ・松永肇一『スティーブズ』(小学館『ビックコミックスペリオール』連載)

先日、このジョブズ漫画にかかわる4名が一堂に介してのトークイベント「スティーブ・ジョブズを語る」が東京・渋谷のマンガサロン「トリガー」で行われた。
左から漫画家ユニットうめ:小沢高広、妹尾朝子、ヤマザキマリ、松永肇一

調べ物だけでいつも2、3日かかってしまいます



「この映画(※2013年公開の「スティーブ・ジョブズ」)に一番突っ込めるのはここにいる我々4人ですよ!」

うめの演出担当、小沢高広が語ったこの言葉が象徴するように、この日のトークイベントでは「史実に基づいた作品づくりの難しさ」「原作ものを漫画にするうえでの苦労話」で盛り上がった。

まずはウォルター・アイザックソンの原作を元に描くヤマザキが言及する。
「機械を描くと言ったって、アイザックソンがたった一行、ひと言で済ませたものを探すのに丸2日かかったりするわけですよ。わかります?」

ヤマザキの言葉に「わかります!」と強く頷いたのがうめの作画担当、妹尾朝子だ。
「『箱に入れて運んだ』とか原作者は簡単に『箱』って書くんですけど(笑)、『どんな箱なんだよ!』って思って描いています」とヤマザキに同調する。
原作ものの作画の難しさに共鳴しあうふたり。

ヤマザキと小沢の間で盛り上がったのが「資料を探し尽くすことの大変さ」だ。

ヤマザキ「また違ったりしたら叩かれるわけですからね。ネットがあれば簡単に見つかるだろう。と最初は楽観視していたんですが、全っ然見つからないんですよ!」

小沢「特にあの時代(※70年代後半〜80年代)の資料が一番ないですよね。

ライター情報

オグマナオト

福島県出身。『週刊野球太郎』『web R25』を中心にスポーツネタ、野球コラムを寄稿。構成した本に『木田優夫のプロ野球選手迷鑑』『福島のおきて』など。

URL:Twitter:@oguman1977

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