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J.J.エイブラムス「スタートレック イントゥ・ダークネス」が「スター・ウォーズ」につながる興奮

2013年8月26日 11時00分

ライター情報:米光一成

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『スタートレック イントゥ・ダークネス』J.J.エイブラムス節満開で大興奮。
パラマウント・ピクチャーズ・ジャパン/全国公開中

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「SFは絵だねぇ」という名言を残したのは野田昌宏。
スペース・オペラを研究し、SFを書き、『ひらけ!ポンキッキ』のガチャピンのモデルになった人だ。
『スタートレック イントゥ・ダークネス』、驚愕のテンポに大興奮して、興奮おさまらず近所のサイゼリヤでわーわー感想話し合って、ひといきついて、思い出したのが「SFは絵だ」って言葉だ。

こんなに凄いのに、劇場は満席になってなかった(池袋シネマサンシャイン、日曜日の最終回)。
えええー。
なぜ!?
「スタートレックってシリーズものでしょ? 観てないしー」ってことだろうか。
スタートレック『宇宙大作戦』は、1966年にスタート。
日本でいえば、『ウルトラQ』の放送開始の年、ビートルズが来日した年だ。
5シリーズのテレビドラマ、12本の劇場作品がある。
長大なシリーズなので、過去作を観てないと楽しめないのではと怖じける人もいそうだが、『スタートレック イントゥ・ダークネス』はだいじょうぶ。
過去作を知らないと意味不明という部分はない。リブート(再起動)版の2作目だが、前作『スター・トレック』すら観てなくてもOK。
単独で楽しめる作品になっている。保証する。
ファンサービスの台詞やコネタも随所にあるらしいが、そんなこと気にしてるヒマなしのジェットコースタームービーだ。

「スタートレック観たことあるけど、SFとしてマニアックすぎて、映画で観るには……」という人もいるかもしれない。
そんな人もだいじょうぶ。濃くない。
逆に言えば、濃密なテーマ性や、エッジの尖った思弁性を求めると、肩すかしかもしれない。大活劇なのだから。
初めて『スター・ウォーズ』を観た時、ぎゃーすげーと驚愕し、ワクワクし、現実世界にもどりたくないとまで思ったあの感覚。そっちに近い。
と思ってたら、J.J.エイブラムス監督は『スター・ウォーズ』次回作に抜擢されたとか。

J.J.エイブラムスは、『アルマゲドン』の脚本を手がけ、2004年放映スタートのテレビドラマ『LOST』(めちゃくちゃ面白いからひとまず1話だけでも観るがよいよ! huluにもある)で大ブレイク。トム・クルーズ主演の『M:i:III』で映画監督デビュー、怪獣映画の傑作『クローバーフィールド』を制作し、2009年『スター・トレック』の監督となる。

『スタートレック イントゥ・ダークネス』も、J.J.エイブラムス節満開。
最初からフルスロットル、はじまって3秒で観客をひきつける。

ライター情報

米光一成

ゲーム作家/ライター/デジタルハリウッド大学客員教授。代表作「ぷよぷよ」「BAROQUE」「想像と言葉」等。

URL:Twitter:@yonemitsu

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